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サステナビリティの取り組み|多様な人財の活躍

従業員のウェルビーイングの向上

Visionタカラトミーグループの人財戦略

自走的に持続的な成長ができる
組織として、
「アソビ」づくりに夢中になれる
環境を構築する。

当社にとってアソビの創造に関わる国内外グループの人財は重要な人的資本です。パーパスとビジョンに基づき、従業員のウェルビーイングの向上を実現するとともに、企業としての持続的な成長を実現する組織風土を一層強固なものにしていきます。

  1. 人財は、事業部門・コーポレート部門のそれぞれの機能を果たしつつも、既存の役割に囚われすぎず、機能横断的に課題解決にあたります。

  2. 人財強化については、特に事業戦略の成否にかかわる人財として、グローバルでマーケティングを推進する人財を強化していきます。

  3. 次世代の経営幹部候補は、中長期的な視点で経験の場を与えて育成していきます。加えて、外部の人財を迎え、活躍できる環境を提供していきます。

方針・考え方

タカラトミーグループは、上記の人財戦略Visionのもと、様々なバックグラウンドやライフステージ、多様な価値観を持つ従業員がそれぞれ働きがいを感じ、最大限のパフォーマンスを発揮しながら「アソビを作り出す仕事に夢中になれる職場環境」を目指しています。また、従業員の人権や労働安全衛生に配慮し、一人ひとりが自分らしさを大切にしながら自ら成長し続けられるよう、働き方や制度の改革に取り組んでいきます。私たちは、このような取り組みが従業員のより一層のウェルビーイング向上につながると考えています。

ガバナンス体制

DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進部門を設置、
働きがいのある職場環境のための制度づくり

人財戦略の推進においては、代表取締役社長が議長を務める経営会議(常務会)で、人事・組織改編・職場環境などに関わる事項の審議及び意思決定を行っています。また、内容の重要性や社内外への影響度合いに応じて取締役会で決議や報告を行っています。
ウェルビーイングの推進においては、人事部門にDEI推進部門を設置し、サステナビリティ目標達成に向けた各種施策や取り組みを強化していく体制を整えています。多様な働き方の推進、働きがいのある職場環境のための制度づくりや取り組みを行い、制度説明会の実施や社内掲示板での周知を行い社内浸透を図っています。また、新たに導入した制度のモニタリングを行い、運用の改善を行っています。

取り組み

タカラトミーグループは従業員のウェルビーイング向上を目指し、以下大きく5つの取り組みを推進しています。

従業員エンゲージメントの向上

従業員エンゲージメント調査の結果に基づく、仕事へ情熱を注ぐことのできる環境づくり

タカラトミーグループは、世界中で注目され愛されるアソビを創出していくために、多様な人財の持つ個性の尊重と従業員の自主性・創造性の発揮が重要であると考えています。また、「従業員個人」と「会社」との双方向の結びつきを強めることが生産性や業績の向上につながることから、年1回の従業員エンゲージメント調査を実施。この調査では、従業員のエンゲ-ジメントやストレスを測り、タカラトミーグループの強みや「働きがい」における課題の特定を行っています。特に、ワークエンゲージメントは、「仕事に対する熱意や姿勢」を表す指標で、「自発的な行動」「ポジティブな感情」が含まれており、エンゲージメント向上の指標としています。従業員エンゲージメント調査結果は、従業員個人や組織にもフィードバックし、職場環境の実現のため、改善アクションに取り組んでいます。従業員一人ひとりがさらにいきいきとアソビへ情熱を注ぐことができる職場環境の実現に取り組んでいます。

従業員エンゲージメント調査による指標

指標 目標
(2026年度)
業界平均
(製造業)*2
実績*3
2021年度 2022年度 2023年度
ワークエンゲージ
メント
(偏差値)*1
継続的上昇 49.5 54.4 54.0 54.9
*1 第三者(株式会社アドバンテッジリスクマネジメント)によるエンゲージメントサーベイを実施しており、その結果を同社顧客全体における偏差値で示しております。ワークエンゲージメントは「仕事に対する熱意や姿勢」をあらわす指標で、「自発的な行動」「ポジティブな感情」の項目が含まれています。
*2 同社にて算出した2022年度12月~2023年度11月の業種平均偏差値を指します。
*3 上記実績はタカラトミー単体の調査結果です。

エンゲージメント調査
タカラトミー重点項目別偏差値

エンゲージメント調査 タカラトミー重点項目別偏差値

タカラトミーグループは、従業員エンゲージメントに影響を及ぼす重点項目を9項目選定し、優先順位をつけて施策を進めています。

当社の強み

2023年度のワークエンゲージメント偏差値は54.9と高水準をマークし、社員一人ひとりが熱意を持って仕事をしていることが当社の強みとなっています。「働きがい」の偏差値も54.3と高く、仕事の意義を理解し、興味を持ちながら取り組めている従業員が多いことが、ワークエンゲージメントの高さにも影響していると考えています。

課題解決のアクション

エンゲージメント調査の結果から課題と考えられる4項目について、以下のアクションを実施しています。

評価の納得感
  • 2024年度より、ジョブスキル評価を導入し職種ごとの特性に応じ公平に評価する仕組みへ改定。
  • 2024年度より、相対評価の仕組みから、個人の各種スキルの発揮度を設定基準と照らす絶対評価に変更。
  • 人事制度変更に伴い、管理職に対して評価者研修を実施。
キャリアへの配慮
  • 2023年度より、従業員の中期的なキャリアプランをヒアリングする機会を導入。思い描くキャリア形成の促進とともに、海外志向等を把握しグローバル人財育成に繋げる仕掛けづくり。
  • 2024年度より、管理職に対してもどのようなキャリア・将来ビジョンを標榜しているかをヒアリング。
  • 2023年度より、産休・育休取得者、短時間勤務者に対する評価・昇格ガイドラインを従業員に開示。安心して出産・育児ができ、復職後も劣後しないキャリアへの配慮。
ダイバーシティへの対応
  • 2023年度より、多様で柔軟な働き方を自分で選択できるよう在宅勤務の制度化やコアタイムのないスーパーフレックスタイムの導入。
  • 2023年度に、管理職を対象とした「アンコンシャスバイアス研修」、非管理職を対象とした「ダイバーシティ研修」の実施。
  • 2024年度より、仕事と育児、介護に加え、不妊治療も含めた両立支援制度を包括的に整備。
仕事の量
  • 2024年度より、仕事の負担感(量・難しさ)が特に高いと思われる部門の管理職・基幹職にグループヒアリングを実施。課題特定の把握と、解決策の立案・実行への取り組みを現在実施中。

取り組み事例:タカラトミーグループファミリーデーの実施

従業員の子どもやパートナー、両親などのご家族を招待し、仕事や職場への理解を深めるとともに、一緒に働く上司や同僚との交流を図るファミリーデーを実施しています。創業100周年を迎えた2024年は、特別プログラムである「100年続け!ミライのアソビを考えよう!」を開催しました。

労働時間削減など多様な働き方の推進

従業員がそれぞれのライフスタイルに応じた、多様で柔軟な働き方を自分で選択できるようにするために、人事部門が働きがいのある職場環境のための制度づくりや取り組みを行っています。

柔軟な働き方の促進

多様なライフスタイル・価値観にあわせて、柔軟に働ける職場環境を整えています。

  • 在宅勤務制度
  • スーパーフレックスタイム制度(短時間勤務者含む)
  • 副業制度
  • 配偶者の国内海外転勤に伴う休職制度(従業員のパートナーに国内海外転勤が発生した場合、パートナーの勤務地への帯同を前提に、5年以内の休業を許可)

年次有給休暇取得の促進

従業員が十分な休息をとることは、モチベーションや生産性の向上を期待することができるため、年次有給休暇が取得しやすい職場環境を整えています。

  • 年次有給休暇取得促進日の設定(年間10日程度)
  • リフレッシュ休暇、アニバーサリー休暇制度
  • 期中に年次有給休暇の取得状況の確認、未取得者とその上長へのフォローを実施
※一部グループ会社を除くものがあります。

さらに、独自の目標として「毎年度、従業員の過半数が年10日以上の年次有給休暇を取得する」を掲げ、2023年度は約6割の従業員が10日以上の有給休暇を取得し、目標をクリアしました。

全従業員の平均年次有給取得率
(付与された有給休暇日数のうち実際に取得した
日数の割合)

全従業員の平均年次有給取得率 ※タカラトミー単体

長時間労働の削減

残業時間削減のために、管理職を対象とした労務セミナーを実施。勤怠システムでは、月当たりの残業時間が25時間超過、30時間超過の従業員と所属長に対してアラートメールを発信し、長時間労働の抑止を行っています。また、部門や個人ごとの残業時間はモニタリングされ、著しく残業時間が多い場合はグループ各社の安全衛生委員会で経過が報告され、労使で改善のための取り組みが推進されるような体制を整えています。

男性従業員の育児休業取得促進

男性従業員が、育児休業を取得しやすい職場環境の整備や啓発活動を行い、100%取得率を目指しています。

  • 育児休業取得に関する相談窓口の設置
  • 社内報による育児休業取得者とその上司のインタビュー記事の発信

男性従業員の育児休業取得率の推移

男性従業員の育児休業取得率の推移 ※タカラトミー単体

仕事と家庭の両立支援の取り組み

少子高齢化が進んでいる日本では、仕事と育児、介護の両立支援を実現する職場環境の整備が社会的な課題となっています。タカラトミーグループでは、仕事と育児、介護に加え、不妊治療も含めた両立支援制度を包括的に整備しています。2024年7月には4つの制度について拡充を行いました。

①ライフサポート休暇の新設

育児、介護、不妊治療など従業員の様々な事情をサポートし、誰もが安心して働き続けることができるセーフティネットとしての無給の休暇制度を新設しました。4月1日から翌年3月末までの1年間で20労働日を上限とした無給休暇です。

②短時間勤務制度の拡大

働きながら家族の育児や介護、不妊治療に励む社員が、安心してキャリアを継続するためには仕事と家庭の時間配分を選べる環境を整備していく必要があると考え、短時間勤務の期間・事由・短縮時間を拡大しています。

  • 対象期間 育児短時間勤務は小学校6年生まで
  • 対象事由 育児、介護、不妊治療
  • 短縮時間 1日最大3.5時間

③出産育児祝い金制度の新設

出産費用や将来に向けた養育費等の補助を目的として、金銭的にも安心して子育てができるよう出産育児祝い金(一子につき200万円)を支給します。また、育児休業を28日以上取得することを支給条件とし男性従業員が育児休業を長期間取得しやすい環境を目指しています。

④休業・短時間勤務応援手当試験的導入

育児や介護、不妊治療に関する両立支援施策を手厚くすることで、業務をカバーする他の従業員の負担が増える可能性があります。家族の育児や介護に励む従業員に対して、周囲が気持ちよくサポートできる環境を整えるために、業務をカバーする従業員に「応援手当」を支給する制度を試験的に導入。応援手当は休業を取得する従業員の給与の約3割を原資とし、業務をカバーする従業員に分配します。

仕事と家庭の両立支援全体図

※一部グループ会社及び一部従業員を除くものがあります。

タカラトミーグループでは、育児・介護休業取得者及び短時間勤務者に関わる人事評価や昇格要件のルールを開示し、公正・公平な人事評価を行っています。また、該当従業員の管理職に対して、個別に周知しています。

健康で安全に働ける職場づくり

タカラトミーグループでは、従業員が心身ともに健康で安全に安心して働ける職場環境を目指しています。安全で快適な職場は、従業員自身のパフォーマンスの発揮や、生産性の向上につながると考えています。

健康維持・メンタルヘルスケア

全従業員を対象に社会保険・労働保険に加入。従業員の健康維持のためグループ横断でのヘルスケア体制を構築し、産業医を交えた安全衛生委員会の設置や健康診断100%受診の周知、インフルエンザ予防接種の実施、過重労働の防止に取り組んでいます。メンタルヘルスケア対策としては、社内外に「こころの相談窓口」を設けており、心療内科・精神科を専門とする産業医を設置するなどいつでも相談できる体制を整えています。

生産拠点における安全衛生

玩具等の製造を行っている海外の生産拠点では、従業員の日々の活動を通じ、工場内の安全を確保するとともに、作業環境改善活動を行っています。トミータイでは、安全衛生活動の中心的な役割として「安全リーダー」を設置しています。

労使関係

タカラトミーでは、単一の労働組合である「タカラトミー労働組合」が組織されています。労働組合においては、労働環境・労働条件の維持改善がタカラトミーの発展につながるという“労使協調路線”の考えのもと、従業員の声を会社に届け、毎月の組合新聞、定期大会、臨時大会の開催などで組合員間の情報共有を実施。また、タカラトミー労働組合はUAゼンセンに加盟しています。各グループ会社においても公正な方法で選出された「従業員(労働者)代表」と、対話を通じて相互の理解と信頼に基づく、健全で良好な関係を目指した労使協定を締結しています。

工場内の安全確認パトロール

福利厚生制度

一人ひとりがいきいきと働きがいを持って安心して働ける職場環境を目指し、労働条件の整備とともに福利厚生の充実を図っています。

法定福利厚生
  • 社会保険、労働保険
  • 健康診断
  • ストレスチェック
法定外福利厚生
  • 通勤手当
  • 総合福祉団体定期生命保険
  • 共済会
  • 三大疾病サポート保険
  • 商品等の社員割引
  • 福利厚生倶楽部
  • 通信教育補助制度
  • クラブ活動の補助
  • 確定拠出年金制度
  • 出産育児祝い金制度
  • 財形貯蓄制度(利子補給有)
  • 社内の自販機割引
  • 従業員持株会
※一部グループ会社及び一部従業員を除くものがあります。