気温の上昇や大雨や洪水などの大規模災害が各地で頻発するなど、
気候変動の影響は既に私たちの生活に及んでいます。
このままだと地球環境や世界、社会はどうなってしまうのか。
この変化に対して、私たちはどのように対応していくべきなのか。
タカラトミ―グループでは、産業革命前と比べ、気温上昇を1.5℃以下に
抑えられた社会像(シナリオ)と2100年に4.0℃上昇する社会像(シナリオ)における2030年、2050年時点の社会像を設定し、
タカラトミ―グループ役員勉強会や、7部門の社員による横断的なワークショップをそれぞれ開催し、
気候変動のリスクと機会についてディスカッションしました。
このページでは、社員による横断的なワークショップの内容をご紹介いたします。
産業革命前と比べ、気温上昇を1.5℃以下に抑えられたシナリオと、2100年に4.0℃上昇するシナリオにおける2030年、2050年時点の社会像を具体的に描き、それぞれの場合にタカラトミ―グループが受ける負の影響(リスク)、またどのようなおもちゃやアソビが求められるビジネス機会があるのかについて事業部/経営企画/生産調達/経理財務/総務/広報IR/サステナビリティ・CSRの7部門横断でディスカッションを行いました。
リスク
- 気温上昇によってお客様の店舗への来店が減る
- プラレール博などのイベントがリアルでは開催できなくなる
- 暑すぎて、輸送中におもちゃが変形する
- 自然災害による物流スケジュールが遅延する
機会
- 寒冷地への製品輸送がしやすくなる
- 熱を活かした素材開発と商品づくり
- VRを活用した面白い売場が生まれる
- 3Dプリンターで、おもちゃを届けられるようになる
リスク
- お客様のエシカル意識が高まり、環境に配慮していない商品が敬遠される
- おもちゃのサブスクが主流になり新商品の購入が減る
機会
- 室内用玩具が人気になる
- 水鉄砲のような水物玩具が人気になる
- オンライン事業がすごく栄える
- 環境に関する授業などが学校で増え環境に配慮した玩具が教材として受け入れられる
- デジタルが身近になり、アナログに回帰する
リスク
- 暑すぎて、良い商品やサービスのアイデアが浮かばなくなる
- 猛暑で通勤が大変
- 熱中症リスク等、従業員の健康が損なわれる
機会
- リモートワークで海外の人も一緒に働く機会が増え、多様性からイノベーションが生まれる
- 基本在宅のため、家族ですごす時間が増える
- リモートワークで海外等好きな場所から働け、現地の文化からの新しいアイデアで、商品・サービス化に繋がる
リスク
- 炭素税や情報開示などの政府要請や規制の高まり
- 衣食住が満たされないため、おもちゃ等の嗜好品まで手が出なくなる
機会
- エコ材が普及することで材料の価格が下がる
- 同じエシカル意識をもった企業とコラボし、新しい商品・サービスが生まれる
- 移民が増え、共通の言語を持たなくても遊べるボードゲームがコミュニケーショントイとして流行る
- GDPより幸福度が優先される時代になると、タカラトミーのアソビでより社会に貢献できる
今後想定される状況への備えに加え、厳しい環境下においても市場ニーズに応えていくためのアイデアも多く集まりました。来るべき未来に向け、グループ一体となって気候変動対策に取り組むと同時に、アソビを通して人々のつながりを生み出し、より良い社会づくりに貢献してまいります。
このワークショップを含めた気候変動対応検討プロセスを通じて、環境問題に対してやるべきことを継続的に検討し、実行していく体制を新たに構築しました。
タカラトミーグループは、
100年先も子どもたちが笑顔で
おもちゃを楽しむことができる環境を守るため、
事業が及ぼす気候変動への負の影響を
最小化するとともに、
新しいアソビを創造し
「ワクワク・驚き・感動・笑顔」を
提供し続けていきます。