社会課題の認識
気候変動や資源の枯渇など、環境に関わる様々な課題に対して、地球の持続可能性の側面から、そして経済の持続可能性の側面からも、企業は積極的に責任を果たすことが求められています。近年、海洋プラスチック問題や有害化学物質、廃棄物汚染などの問題に対して各国で規制強化の動きが加速化していることから、こうした課題に取り組まないことはコンプライアンス違反やブランド毀損などのリスクにつながる可能性もあります。
また、消費者や販売店などさまざまなステークホルダーの購買判断の価値観もエシカルに変化してきており、企業にはこうしたニーズに対応した取り組みが求められます。
対応するタカラトミーグループマテリアリティとSDGs
マテリアリティ | 事業を通じて直接的に貢献できる SDGs目標 |
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6. 気候変動への対応 | |
7. パッケージ・商品のエコデザインの推進 |
サステナビリティビジョン実現へのアプローチ
タカラトミーグループにとって、子どもたちが笑顔でおもちゃを楽しむことができる持続可能な地域社会と地球環境を次世代に残していくことはとても重要な課題です。これまでも、ONE TOMY’s Promiseに「資源の有効活用と地球環境への配慮」を掲げ、「エコトイ」活動など環境負荷低減の取り組みを行ってきました。
今後は新たに定めた「タカラトミーグループ環境方針」に沿って、より体系的に環境マネジメントを行っていきます。近年関心が高まっているプラスチックへの対応については、プラスチックの持つ特性が丈夫で安全・品質を保ちながら、発色や成型の自由さなどによって「遊び」を広げられる素材であり、おもちゃをつくるうえで欠かすことはできないため、私たちにとって大変難しい課題です。しかしながら、包装材における使い捨てプラスチック利用の削減の検討、製品においては継続的に代替素材の研究などの継続的な取り組みを進め進捗を開示してまいります。
タカラトミーグループ環境方針(2020年5月制定)
私たちは、100年先も世界中の子どもたちが笑顔でおもちゃを楽しむことができる環境を守るため、事業が及ぼす負の影響を最小化するとともに、子どもたちにとって身近な“おもちゃ”を通じて、子どもたちの環境に対する意識の目覚めをお手伝いします。
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1. 持続可能な社会を目指す
環境マネジメントシステムを構築・推進し、継続的な維持、改善により環境負荷の低減に努めます。
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2. 環境法令等の遵守
関連法令はもとより、社会からの要請を的確に把握し、自ら基準を定め遵守します。
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3. 環境目標の設定と実施及び検証
環境目的および目標を設定し、実施し、定期的に見直します。
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4. 環境にやさしい製品・サービスの提供
環境に配慮した製品・サービスの提供を推進し、資源の有効活用と、地球環境に配慮したものづくりをします。
タカラトミーグループの事業活動において、気候変動対策、省資源、省エネルギー、汚染防止、ごみの削減とリサイクルに努めます。 -
5. おもちゃ会社らしい環境活動の実践
子どもたちに地球環境を考えるきっかけの提供と、創造力の育成をします。
コミュニケーションを通じて子どもたちの声を聞き、新たな価値観を生み出します。 -
6. お取引先との連携による環境負荷の低減
お取引先と連携し、仕入れからお客様への商品提供に至るまでのあらゆる段階で、環境負荷低減に努めます。
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7. 環境方針の周知と公表
この環境方針は関係会社を含めすべての役員・従業員に対し周知します。
また、全員がこれを理解し、実践できるよう教育・啓発活動を推進します。
この環境方針は自由な閲覧を可能にして、要望するすべての人々に提供します。
中期サステナビリティ目標・KPI
(FY2024-FY2026)
- Scope1+2のCO2削減率(2022年度比)
2030年50%、2050年実質ゼロ - 再生可能エネルギー比率:2030年40%
- 廃棄物の削減(適正な在庫管理・3Rの推進・容器包装の見直し)
- 製品の石油由来プラスチックの削減やリサイクルを目指し、素材研究及び実証実験と進捗の開示
体制
現在、環境マネジメント体制の構築、中期サステナビリティ目標の取り組み推進および進捗の管理は、サステナビリティ推進部門が主幹となり進めています。
また、パッケージや製品の石油由来プラスチックの削減は技術開発部門、産業廃棄物等の個別の環境に関する課題への対策については、総務部門とサステナビリティ推進部門が推進しています。子どもたちへの環境啓発活動は、社会貢献担当部門が中心となって出張授業等を実施しています。