DIACLONE / GRIDMAN UNIVERS

ダイアクロン / グリッドマンユニバース

STORY

ダイアクロン VS. グリッドマン

ストーリー原案:高谷 元基(タカラトミー) 脚色・文:北嶋 博明 企画協力:雨宮 哲 イラスト:坂本 勝 監修協力:円谷プロダクション TRIGGER

合・体その名はバトルスグリッドマン!

 ランドマスターによるアシストウェポンの構築も、必殺武器のコアとなるクオーツの合成も、完了までには今しばらくの時間を必要としていた。
 だが、すでにジャイガンターは富士プラントを臨む市街地へと足を踏み入れていた。
 「もう時間がない……ヒカリ! あらためて君に協力を要請する!」
 「もちろん!」
 フリーゾンエネルギーをフルチャージしたグリッドマンは、アシストウェポンを装備できないのは覚悟の上で、ヒカリと共に出撃を決心した。
 「もう一つ、頼みがある」
 「えっ……」
 グリッドマンの頼み──それは、実体化の際に、ヒカリのダイアテクターのメモリーに保存されている、彼女と弟が思い描いた夢のヒーロー≪シルバークラティオン≫のイメージデータを使わせて欲しいというものだった。
 「あのイメージには君の想いがこもっている。誰かを守りたいと願う強い想いが! その想いが私を……私たちの肉体を、より強靭にしてくれるはずだ!」
 そして、グリッドマンはヒカリに告げた。

 「アクセプターでアクセスフラッシュしてくれ!」
 「アクセス…フラッシュ…わかった!やってみる!」
 ヒカリが頷くと、アクセプターはそれに呼応したかの様に輝きはじめ、眩い光を放ちながら新たな形態 プライマルアクセプターへと変化した。
 「アクセス フラッーーーシュ!」
 そう叫びながら、構えた左手のプライマルアクセプターと右手をクロスすると──
 光に包まれたヒカリの体は、目の前のディスプレイ画面の中へと吸い込まれ──
 コンピュータ・ワールドへと転送された。
 そして、次の瞬間──グリッドマンはヒカリと一体化していた。
 シルバークラティオンイメージを取り込む事によって、より堅牢堅固な、新たな姿となって!
 「この姿は……そうか! あなたと私は、今からヒーローになるんだ!」
 一心同体となったヒカリの想いと共に、グリッドマンは移動空間パサルートへ──シェルターから遠く富士山麓まで、幾つものポイントを経由して延びている送電ケーブル内へと突入し、現場に急行した。
 「頼んだぞ、グリッドマン!」
 グリッドマンに希望を託しつつ、ランドマスターもまた、アシストウェポンの構築を急いだ──。

©TOMY ©円谷プロ