【バトル攻略コラム】
ウィクロスアカデミー今日はまるっとオールスター !「大須星決定戦」有力デッキ予想&復帰勢に送る「デッキのアップデート小話」
皆さんこんにちは。
少しずつ年の瀬が近づいてきましたね。
忘年会シーズンが毎年楽しみなオールスター講師(自称)の炎200です。
今年は個人的には非常に密度の濃い年でした。
特に『ウィクロス』関係では、オールスターではなかなか悪くない戦績を作れましたし、超夏祭りのユーザー出展や白窓運営も楽しかったです!
それに、今ここでこうして講師をやっていること自体が何よりも大きな出来事ですね。
今年はもう思い残すことは……
まだだ!!!
オールスターセレクターにとってGP並みの大型イベント「大須星決定戦」が12月21日(土)に開催されるじゃないですか!
しかも今回は翌日22日(日)にキーセレクションの部まで初開催!
ウィクロスガールズのえーりんも来るだと!?
こたつ入って老け込んでる場合じゃねえぞ!
ということで、今回のコラムはそんな「大須星決定戦」に向けて、以下の2本立てでお送りします。
【1時間目】
「大須星決定戦(オールスターの部)」有力デッキ予想
【2時間目】
復帰勢に送る「デッキのアップデート小話」
それでは、はじまりはじまり……!
【1時間目】「大須星決定戦(オールスターの部)」有力デッキ予想
さっそく1時間目を始めていきましょう。
先述のとおり、今回の「大須星決定戦」はオールスターとキーセレクションの2日間で実施となります。
本来なら両セレクションについて触れられればよかったのですが、私がオールスター講師(自称)ということもあり、今回はオールスターについてのみ触れさせていただきます。
さて、現在のオールスターにおける有力デッキとは何か。
それについては、直近で行なわれたオールスターの大型大会、「第二回川崎王決定戦」や「第2回大須星決定戦」の結果が検討のベースになってきます。
これら2大会の結果は、過去の2つの記事で触れています。
今回の「第3回大須星決定戦」は、「第二回川崎王決定戦」以降オールスターのカードプール変化があまりない状態で行なわれます。
そのため、前回の記事とあまり変わり映えしませんが、それらも踏まえて改めて有力デッキを選出してみました。
今回は対峙する側の視点も交え、対策の重要度が高い順にそれぞれ解説していきましょう。
①グズ子
オールスターセレクターの多くが認める、高水準な攻防を有するトップシェアの一角です。
過去の「大須星決定戦」「川崎王決定戦」ともにまだ優勝こそしていませんが、安定して上位を維持しています。
シェア率に関しては、今回もトップクラスと見て間違いないでしょう。
「グズ子を倒す術を有しているかどうか」は、現在のオールスターにおいて非常に重要です。
対峙する側は、トラッシュの活用を封じたり、連続アタックを停止させる何かしらの方法を検討する必要があります。
うっかり一度だけシグニアタックをとおしたら、そこから展開されて連続アタックでそのまま敗北……なんてこともあり得るので、場の状況をよく理解し「何のカードの能力で何が起きるか」を把握して防衛を行ないましょう。
②タマ
こちらもトップシェアルリグの一角。
ただご存知のとおり、一口に『タマ』と言っても、非常に多くのバリエーションが存在します。
《白滅の巫女 タマヨリヒメ》を軸に、《先駆の大天使 アークゲイン》の耐性を多点要求に用いる、攻撃的な【ダッシュタマ】。
《祝輪の巫女 タマヨリヒメ》を軸に、<アーム><ウェポン>のシグニを活用し、ルリグによる要求を主戦術とする【祝輪タマ】。
また、10年現役のレベル5ルリグ《創世の巫女 マユ》を使ったデッキでは《創鍵の巫女 マユ》と《未知の巫女 マユ》を採用し、追加ターンを複数回獲得する新しいタイプも誕生しているようです。
タマは初ターンの挙動や下級シグニで、おおよそのデッキタイプを割り出すことができます。
早い段階で対応を検討し、ゲームメイクをしていくのが得策です。
ただ、タマ関連のカードにはそもそも対応方法が限られる強力なものが多く見られます。
例えば《先駆の大天使 アークゲイン》と対峙した時に対抗する方法がない、というようなことにならないよう、多様な攻めと守りの方法を検討しておきましょう。
③各種「止め」系コンボデッキ
特定のルリグやデッキというわけではありませんが、特に予選ラウンドを勝ち上がるために必須となるのが、必ず一定数存在するコンボ・ショットデッキへの対応です。
特に、低レベルでグロウを止めるデッキは、デッキ内のコンボパーツ割合を高めることが可能なので、警戒度はより増します。
あくまで一例ですが、最近のコンボ系デッキでは、以前の記事でも簡単に触れた【2止めミルルン】が非常に強力です。
デッキの中核となる《STAR ARROW》はミルルン得意の手札破壊に加え、デッキから好きなシグニとスペルを手札に加えられる強力なスペル。
これを連打することで、デッキを豪快に回しながら、多彩な攻め手へと繋げることができます。
相手のデッキが本格稼働する前に、リソースを削り切ってしまえるのも他にはない強みでしょう。
コンボ系デッキとの対峙は、正直なところ「デッキ相性」と「理解力」が非常に重要で、具体的な対応の説明が難しい部分があります。
総じて言えることは、《羅星 リンゼ》や《コードイート メロシロ》など、スペルやアーツの仕様を封じるカードが有効な場合が多いということでしょうか。
ただし、それはコンボデッキユーザーも理解しているはず。
容易に防衛される場合があるので、コンボパーツを封じる手段を複数検討できれば理想的ですが、そう簡単にもいかず……。
少なくとも、コンボデッキに多く採用されている《創鍵の巫女 マユ》で無効化されない手段で対応するのは必須と言えるでしょう。
④メル
最後は、前回のオールスター大型大会「第二回川崎王決定戦」で躍進したメル(主流は4メルですが、5メルはいいぞ)。
しかしながら、過去のシェアを見るに使用人数は限られる印象があるので、選出順としては最後にしました。
これまで使用率が多くなかった理由としては、デッキの難解さに加え、以前の記事でも触れているとおり、《死之遊姫 キングゲーム》でアクセによる防衛を封じてくるグズ子に対して不利だということが挙げられます。
「第二回川崎王決定戦」の結果を受けて、今大会ではシェア率が上がる可能性がありますが、その強弱関係を打開できるのかに注目です。
また、メルと対峙した際にはレベル3《メル=チアーズ》とレベル4《メル=ミントビア》が強力な行動抑制を仕掛けてくる事を念頭に置く必要があります。
「2ターンまるまる何もできなかった」なんてこともあり得ますし、【4メル】が相手だと最後には《因果応報》で一掃されてゲームエンド、ということもあります。
対メル専用の防衛リソース使用パターンを予め決めておくのも手かと思います。
最後におさらいです。
シェア率や強さを総合的に見た、要対策デッキは以下のとおりになります。
①グズ子
②タマ各種デッキ
③『止め』系コンボデッキ
④メル
特に①~③に関しては、予選ラウンドでは非常に交戦確率が高いと思われます。
すべてのデッキに対応するのは難しいですが、こうして可視化されることで取捨選択はしやすくなったのではないでしょうか。
デッキを構築したり、調整していくうえで、これらのデッキへの対応を検討していただき、それが一つでも勝ちに繋がれば幸いです。
ちなみに私、炎200も「第3回大須星決定戦」に参戦予定です。
愛用のデッキを引っ提げてまいりますので、対戦する皆様はよろしくお願いしますね!
【2時間目】復帰勢に送る「デッキのアップデート小話」
ここからは2時間目……というよりは、ちょっとした小話のつもりでお付き合いください。
最近のオールスターの大型イベントや白窓イベントで、こんな声を何度か耳にしました。
「10周年を機にディーセレで復帰した。オールスターのイベントにも出たくて当時のデッキを引っ張り出してきた」
当時の思い出が詰まった、懐かしいデッキ。
記念にそのままにしておくのもいいですが、少し手を加えるだけで、立派に今でも戦えるデッキになれるかもしれない宝の山でもあります!
2時間目では、そんな「あのころ」のデッキをアップデートするための要点の一例を、復帰勢の皆様向けにお話しします!
お手元に「あのころ」のデッキをご用意いただきお読みください!
アップデート①:レベル3ルリグ
ディーヴァセレクションではご存知のとおり、基本最終レベルは現状3となっており、豊富なレベル3ルリグが登場しています。
オールスター期やキーセレクション期では、レベル3ルリグというとリソースやコインを稼ぐカードが多いイメージですが、ディーヴァセレクションのルリグたちは強力なゲーム1能力などを有しています。
まずはご自身のデッキのルリグにどのようなレベル3ルリグが増えたのかをチェックし、必要に応じて相性のいいカードへアップデートしましょう。
ただし、ディーヴァセレクションのレベル3ルリグは基本的にリミット6であることに注意です!
ちなみに、このディーヴァセレクションのレベル3ルリグが強力だったためにオールスターで躍進に繋がったのが、兼ねてより話題に挙がっているメルです。
《メル=チアーズ》のゲーム1能力により、相手の起動能力を封じることができます。
ということはつまり、先にグロウさえできれば、相手のレベル3ルリグの強力なゲーム1能力を使用させず、ゲーム展開を圧倒的に優位にすることが可能になります。
これが、等しく多くのルリグに与えられたはずのアップデートを無力化する『メルのアップデートの強み』になるわけです。
ディーヴァセレクションのトーナメントシーンではあまり目立たなかった《メル=チアーズ》でしたが、舞台が変わりオールスターにおいては、環境の最前線の1枚である事は疑いようがありません。
その他にも、新しいレベル3ルリグの登場で基軸に大きな変化があったデッキは多く存在します。
ルリグの再選択は、デッキのアップデートをしていく上で、まず必要な第一歩となるでしょう。
アップデート②:各クラスの新規カード
ディーヴァセレクションでは今シーズンからクラス強化が積極的に行なわれていますが、オールスター期も基本的にクラスごとに強化が行なわれていました。
ディーヴァセレクションで登場した新カードに目を向けるのはもちろんですが、新カード登場によりオールスター期のカードが再評価されることもあります。
例えばこちらのカード。
《図画の工作 *カミネンド*》は現在のアンにおける手札リソース確保の要で、4枚採用されることも珍しくありません。
しかしランダム要素も強く、ディーヴァセレクション開始以前では、そこまで積極的に採用されているわけではなかったように思います。
転機となったのは、この2枚のカードの登場です。
《聖翠美 オリガミ》と《聖翠美 シュレリス》は一見ただの能力のないカードですが、オールスターにおいてはパワーの高さにより、アンにおいては大事な下級の壁となります。
そして何より、《図画の工作 *カミネンド*》の成功率を飛躍的に上げる白と緑の2色を有した<美巧>シグニということもあり、《図画の工作 *カミネンド*》とともに多くのデッキに採用されることになりました。
ご自身のデッキのクラスや相性の良さそうな新規カードをチェックするうえで、ぜひオールスター期のカードの新しい可能性も模索してみてください!
アップデート③:アーツにも変化あり!
次はアーツを見て行きましょう。
アーツに関しては、昔と同じく個々のデッキの特性や環境に応じて変化させるイメージで変わりません。
ただし、新機軸のコンセプトの中核にもなり得るカードが登場していることにも目を向けていきましょう。
【リミットアッパー】を得られるエンハンスシリーズは、オールスターにおいてレベル4シグニを3面並べるために採用するのが主な目的となります。
前回記事でも紹介しましたが、リルにおいては《神聖なる美将 ジャンヌ》を3面並べ、強力な耐性を得ながらアタックを仕掛けることが可能となります。
ディーヴァセレクションで登場したアーツは、まだオールスターのパワー水準まで到達していないカードが多いですが、その中でもエンハンスシリーズは、オールスターにも新しい可能性を示してくれた良カードでした。
また、最近登場したアーツとして、10周年記念書籍「WIXOSS 10th Anniversary Book」の付録のカードたちを忘れてはいけません。
特に《クロス・テンスグロウ!》は、登場と同時に瞬く間にオールスターにおけるアーツ採用率上位に入ってきました。
以前は《ビカム・ユー》がこの枠でしたが、《羅星 リンゼ》や《コードイート メロシロ》よって使用を封じられてしまうリスクがありました。
しかし、《クロス・テンスグロウ!》はアタックフェイズにグロウ可能で、防衛能力まで付いている強力なカード。
一部のデッキを除いて、多くのデッキで《ビカム・ユー》から置き換わったと考えて良さそうです。
これらの、「新たなデッキコンセプトの中核」や、「根本的に既存カードから置き換わるカード」など、オールスターのアーツ事情にも意外と大きな変化が訪れているのがわかります。
「既存のデッキをアップデートする」という点では微調整程度で終わるかもしれませんが、ご興味があればガッツリとメスを入れるのも楽しいかもしれません!
ここまでのアップデートの3つのチェックポイントを振り返りましょう。
①レベル3ルリグをチェック!
②各クラスは新規以外に、旧カードもチェック!
③アーツをチェック!
こうして振り返ってみると、こう思う方も多いでしょう。
「当たり前の話では」と。
しかし、大幅な環境の変化が多くない今のオールスターでは、その「当たり前」のはずのアップデートを行なう感覚が希薄になっている印象を受けます。
そしてその「当たり前」を、具体例を挙げながら改めて検討していくことで、特に復帰者の皆さんは調整のポイントを明確にしていくことができるのではないかと思います。
オールスターのウィクロスパーティやウィクロスセレモニーは減少傾向にありますが、今年は「真夏のオールスターばとる」も行なわれていたので、少し調べてみると比較的新しい上位デッキレシピも発見できるかもしれません。
その際は、この記事で紹介したアップデートのポイントを意識しながらチェックしていただくと、より理解が深まりご自身のデッキ強化の一助となるかもしれません。
そうして組み上げた皆さんの自慢の新しいオールスターデッキで、ぜひ改めてバトルを楽しんでいただければと思います!
おわりに
さて、今回は2本立てでお送りいたしましたが、いかがでしたか?
全体的に今回のコラムは、環境考察についても、デッキ調整ポイントのお話に関しても、再確認としての役割が強い形となり「復帰勢」を意識した内容にしてみました。
ディーヴァセレクションで始めたセレクターたちが1からオールスターやキーセレクションを始めていくのには、少しハードルが高い部分もあるかもしれません。
しかし、以前のデッキを持っている復帰勢の方々にとっては、「あのころ」のカードで戦えるレギュレーションでもあります。
旧レギュレーションに目を向けていただける機会を増やし、多くの方に気軽に楽しんでもらえるように、私も講師として、オールスターを扱う白窓の部屋コミュニティの主宰として、今後も尽力していきたいと思います。
それでは、今回はこの辺で!
皆さん、来週末に名古屋・大須でお会いいたしましょう!
ターンエンド!