【バトル攻略コラム】

ウィクロスアカデミー

セレモニーで見るディーセレ環境分析 新環境構築のスタンダードは○○○○!?

キーンコーンカーンコーン♪

みなさまごきげんよう、ウィクロスアカデミーのお時間です。
今回の講師を担当します、「しみずき」です。

本日のテーマは、
本アカデミーでも恒例となっているセレモニー結果から見る環境分析です。
僕が今回の授業で、セレクターのみなさまに伝えたいことは以下の2点です。

  • ディソナ編にて構築事情が激変したこと
  • 認識と構築をアップデートしないと取り残されること

この2点を念頭に置いて、これからのお話を読んでいただければ幸いです。

ディソナ編の幕開けとなる「DISSONANCE DIVA」は、
ディーセレに2つの革命をもたらしました。
「全面要求の標準化」と「防御面数の増加」です。

「全面要求の標準化」の立役者は
間違いなく《小砲 バクチク//ディソナ》でしょう。
今さら語るまでもありませんが、パワー5000以下バニッシュという
標準的なパワーラインのレベル2シグニまでをターゲットにできます。
これにより、序盤戦の火力は《小砲 バクチク//ディソナ》さえ引けていれば
成立するようになりました。

WXDi-P12-065

また、《小砲 バクチク//ディソナ》がレベル1シグニである点も、
優秀さに拍車をかけています。
デッキ構築においてレベル1シグニは、まとまった枚数が必要になるので、
どんなデッキにでも自然に採用できます。
また、《マキナウィングスラッシュ》で回収できる点も強力で、
これらを搭載するだけで、どんなデッキでもかつてのビートデッキの最高峰
「DXM」に引けを取らない序盤火力が手に入ります。

「手札破壊デッキ」でも、「耐久を狙うデッキ」であってもです。

これまでは、「手札破壊デッキ」が序盤から3面要求できれば、
デッキのウリとして十分過ぎる事象でした。
しかし、それは既に過去の話。
序盤から全面要求するというという事象は標準、できて当たり前になりました。
これがディソナ編がもたらした1つ目の革命です。

続いて「防御面数の増加」です。
これの立役者は《羅植 アイビー//ディソナ》でしょう。
こちらも今さら語るまでもありませんが、
ディソナ編以前は自力で獲得することが難しかった「エナ」を誰でも簡単に増やせるようになりました。
《羅植 アイビー//ディソナ》によりゲーム中に稼げるリソース量が
増えたことで、防御にリソースを回す余裕ができたのです。

WXDi-P12-080

これまでは、実践レベルの「点数要求」や「手札破壊」を追求すると、
どうしてもリソース総量が不足し、
そのしわ寄せが「防御面数」に出ていました。
これは、かつての「夢限少女杯」において、
多くの参加者のデッキが2面防御であった事実が物語っています。
逆もしかりで、「防御面数」を求めれば、
そのぶんどこかの要素にしわ寄せが行く。
それが当たり前でした。

「手札破壊デッキ」に遅いイメージがあったり、
「高速ビートデッキ」にもろいイメージがあるのは、これに起因すると思っています。

しかし、それもすでに過去の話。
序盤からガン攻めしながら、手札破壊もしながら、そのうえで4面防御を構えるという事象も標準、できて当たり前になりました。
これがディソナ編がもたらした2つ目の革命です。

そして時は流れて「CONCORD DIVA」環境。
ここではさらにもう1つ革命が起きました。
ところでみなさん、今回のウィクロスアカデミーのサブタイを覚えていますか?

「新環境構築のスタンダードは○○○○!?」です。

この空欄に当てはまるモノが、ディーセレ界における最新の革命で、
皆さんの認識をアップデートしてもらいたい事項になります。

それが、「追加打点」です!!
(“相手の防御手段を減らす”も含むので厳密にはワードチョイス違うけど許して……)

詳細は入賞デッキを見ながら解説しますが、
「追加打点」に該当する事項をザックリ羅列すると以下の通り。

当たり前になった3面要求、増えた防御面数。
そんな環境で勝利を、優勝を目指すのではあれば、
ほかのデッキと構築で差を付ける必要があります。
その差の付け方が「追加打点」という形で
1つのトレンドになっていると考えています。
かつては、上記の「追加打点」のうちどれか一つでも採用できていれば、
デッキのウリとして十二分と言えるものでした。
ましてや、「点数要求」と両立できるデッキとなれば稀有でした。

そんな中で
《TRIGGER OF VICTORY》《DEATH DECK》
採用した「DXM」や、
防御面数と引きかえに埒外な瞬間火力を出せる「ダッシュヒラナ」のような、
「追加打点」を複数持ったデッキが強力だったのは至極当然と言えるでしょう。

PR-Di022 WXDi-D03-004

しかし、それもすでに過去の話。
現在のディーセレの環境は、
この「追加打点の複数搭載」が標準、当たり前になってきています。
序盤からの全面要求は当然、4面以上の防御面数も当然。
そのうえでデッキとしての再現性などの強度を保ち、
どれだけ多くの「追加打点を搭載できるか」を考えることが重要になっているのです。
そして、「CONCORD DIVA」発売後のセレモニーの結果は、
その意識が色濃く出ているように感じました。
数多のセレクターが既にこの変化に気付き、構築を変化させています。

ところで、冒頭で念頭に置いてほしいと言った2点を覚えているでしょうか?

  • ディソナ編にて構築事情が激変したこと
  • 認識と構築をアップデートしないと取り残されること

「追加打点の複数搭載」が当たり前になった環境で、
自身のデッキはこれから紹介する入賞デッキと互角に渡り合うことが本当にできるのでしょうか?
今一度振り返ってみることを強くおススメします。

さて、長い長いプロローグもおしまいという事で、
直近のセレモニーの中から僕が現環境を象徴していると感じたデッキ達を見ていきましょう!!

時間割は以下の通りです。

  • 1時限目:新時代の追加打点
  • 2時限目:追加打点全部乗せが実現!?
  • 3時限目:塩梅も大事
  • ホームルーム

1時限目:新時代の追加打点

5月4日チャレンジャー 優勝デッキ(かなみんさん)

センター:タマ アシスト:マキナ、エクス

このデッキには「CONCORD DIVA」を象徴する、新たな「追加打点」が2種類搭載されています。
《未知の邂逅》/《未知の巫女 マユ》、そして《エクスクロスファイア》《幻獣神 LOVIT//ディソナ》のパッケージです。

《未知の邂逅》/《未知の巫女 マユ》は、全てのリソースと引き換えに、「マユ」の代名詞ともいえるエクストラターンを獲得できるカードです。
とは言え、ディーセレでなんの制約もないエクストラターンはさすがに許されてはおらず、デメリットとしてシグニの配置制限が課せられます。
結果として、1回のシグニアタックと、ルリグアタックの計2点を追加できます。
1枚のドリームピースに《TRIGGER OF VICTORY》(シグニ回収なし)と《タマ・おーら》が集約されているようなモノなので、破壊力は抜群です。

WXDi-P13-003A WXDi-P13-003B

ルリグタイプ「タマ」「イオナ」のルリグは、合計4種類が存在しますが、主流なのはこのデッキでもセンターに置かれている《残黒の巫女 タマヨリヒメ》です。
起動能力により要求が容易な点もありますが、なんといってもエクシード4が優秀です。
実質3枚分のリソースを生み出しているので、《未知の巫女 マユ》に裏返るために要する5リソースの確保に重宝します。

また、狙った盤面を組める点が極めて強力。
《羅菌 オリゼル//ディソナ》《羅原 まほまほ//ディソナ》などのアタック時能力を持ったシグニをそろえることで、 2ターンに渡ってアタック時能力を狙えます。
昨今の防御手段が《マキナバインド》《メル・インビジブル》などアタックすること自体は可能なものが増えているのも追い風です。

2つ目の《エクスクロスファイア》《幻獣神 LOVIT//ディソナ》のパッケージは、 《ゼノ・クラスタ》に引っ掛かることなく、防御アシストの追加コストの支払いに“待った”をかけてきます。
結果として相手の防御面数をいとも簡単に減らせます。

このパッケージが優秀な点は、2つカード同士の相性の良さにあります。
《エクスクロスファイア》を有するアシストのエクスのレベル1には《エクスエコー》が存在します。
赤のカードでありながら、数あるドローアシストの中でも最強とされる《マドカ//フロート》と類似の効果を与えられています。
しかし、欠点としてコストに赤のカードを要するため、構築段階でまとまった枚数の赤いカードを採用してやる必要がありました。
そこに現れたのが、汎用的な除去効果を持ちながらも、《エクスクロスファイア》で破壊したエナにさらなる追い打ちをかけていける 赤のカード《幻獣神 LOVIT//ディソナ》です。

WXDi-P04-020 WXDi-P13-047

この2つの組み合わせは、化学反応と言えるレベルで、序盤の安定、中盤の軽量除去、 相手の防御アシストの弱体化による疑似的な「追加打点」と、一挙に3役を担えるようになり、 一気に最強のアシストの一角へと上り詰めました。

このマユデッキは、《未知の邂逅》/《未知の巫女 マユ》のエクストラターンと 《羅菌 オリゼル//ディソナ》によるリフレッシュ、 そして《エクスクロスファイア》《幻獣神 LOVIT//ディソナ》によるアシストの弱体化によって、 4点程度の「追加打点」を有していると言えます。冷静に考えて凄まじいですよね?

2時限目:追加打点全部乗せが実現!?

5月10日秋葉原チェルモ 優勝(S’terraさん)

センター:花代 アシスト:エルドラ、マキナ

「DISSONANCE DIVA」環境の花代デッキは、《羅輝石 シークラ//ディソナ》《GO TO the TOP!》などのエナ破壊を用いて、 そもそも相手に大型の防御アシストを使わせないことで短期決戦に持ち込むタイプが主流でした。

その《花代》の構築にも変化が起きています。
その立役者は、新ドリームピース《Instigate》でしょう。
わずか黒1エナで任意のディソナシグニ2体を展開し、相手のシグニを除去しながら山札破壊もできるという破格のスペックを有しています。
このカードの登場により、《ウルトラスーパーヒーローズ》を採用せずとも現実的なラインでリフレッシュダメージを狙えるようになりました。

これの何が嬉しいのかというと、構築におけるアシストの色縛りが無くなりました。
そしてそれによって搭載できるようになった「追加打点」が、《蒼黒GAIA》を用いた手札破壊によるサーバント奪取です。
また、両ピースともに回収効果を有しているため、状況に応じたシグニを用意できるようになりました。

WXDi-P13-002 WXDi-P02-003

手札破壊によるサーバント奪取が加わったことで、《炎妖舞 花代・惨》持ち前のライフクラッシュやダブルクラッシュに加え、 相棒シグニの《羅輝石 シークラ//ディソナ》によるエナ破壊、リフレッシュなど「追加打点」全部乗せデッキが爆誕しました。

さまざまな角度から詰めていける構成になっており、その破壊力は計り知れません。

3時限目:塩梅も大事

4月29日カードショップ ヴェルデ 優勝(ブルーさん)

センター:ピルルク アシスト:エクス、メル

ここまでで、数多の「追加打点」を搭載したデッキを紹介しました。
その強さがこけおどしでないことは結果が証明しています。
とは言え、「追加打点」は搭載したらしただけ強いのかと言われればそうではありません。

ディーセレは相手より「1ターン長く生き残る」ことが重要です。
相手を“さらに”1ターン早く倒そうと思ったら、4点分の追加打点が必要になりますが、自分が今より1ターン長く生き残るだけなら、 1点分防御を機能させるだけで済むかもしれません。

その点、このデッキは、押し込みと自身の防御に対する塩梅がちょうどよいものになっています。
一般的な《コード・ピルルク・極》デッキの「追加打点」は、《エクスクロスファイア》《幻獣神 LOVIT//ディソナ》のパッケージによる アシストの弱体化、自身のスペル利用を活かしての《EXTRA》連打による手札破壊の2つが主流ですが、 このデッキは《Instigate》を始めとした黒のカード群によるリフレッシュダメージが追加で採用されています。

この点だけ切り取れば、これまで紹介した2つのデッキ同様に、攻めに振り切ったデッキのように見て取れますが、 このデッキは「1ターン長く生き残る」という点で秀でています。

《コード・ピルルク・極》は、《コードハート セイヴ//ディソナ》の存在から、自身のリソースを伸ばすことに長けており、 多少の手札破壊やエナ破壊には屈しません。

WXDi-P13-050

そのうえで《Instigate》が採用されていることで、《コードハート セイヴ//ディソナ》2体を復活させれば、 仮に相手に全ての手札を破壊された状態からでも容易に復帰が可能です。
さらにダメ押しと言わんばかりに《ゼノ・クラスタ》まで採用されているので、生半可なリソース奪取は意にも介さないでしょう。

自信は多数の「追加打点」を搭載していながら、相手の「追加打点」にたいしてはある程度の耐性を持っているのは非常に大きなメリットとなります。

ホームルーム

いかがでしたか?

想像以上に数多くのデッキが、「追加打点」を意識したものへと変化していたのが、見て取れたと思います。
そしてこれからは、これらのデッキを前提としてデッキ構築を行う必要があります。
その中で個人的におもしろいと感じたのは、ディソナへの対抗策が非ディソナの頃に回帰すると見つかる点です。

手札破壊に対しては、往年の対策カードである、《羅菌 アメーバ》や狙ったカードを隠せる《中罠 あや//メモリア》
エナ破壊に対しては、センタールリグのカラー外の色をピンポイントで狙われ、アシストの弱体化を図ってくる環境ゆえに、 4色構成が当たり前のディソナデッキから、かつての白単デッキのような単色構成に回帰することで対策が進んでいます。

WXDi-P11-066 WXDi-P09-066

ほかにも、本文でも触れたように《マキナバインド》《メル・インビジブル》のような、 アタック自体は許してもらえる大型防御が増えたことで、《幻怪姫 翠子//メモリア》の通りが良くなっている点も見逃せません。

ディソナのカード群は意図的に非ディソナのカードに触り難くなっているので、これらの対抗策を搭載した往年のルリグ達の復権に期待がかかりますね。

最後に、おもしろかった!! ためになった!! と感じていただけた方は、ぜひともTwitterで「RT」と「いいね」をお願いします!!
拡散力isパワーということを学びました。自分の記事をより多くのセレクターに読んでいただきたいので、ナニトゾよろしくお願いします!!

タカラトミーモール