【バトル攻略コラム】

ウィクロスアカデミー増刊号

4年前の決着を今。織姫ミルルン・ディーヴァバージョン!

七夕バトルの様子はコチラから!

七夕配信お疲れ様でした。
なぜかわからないけど精神的な疲れが来ている気がする「てらたか」です。
なんでだろう? 不思議だぁ……。

というわけで軽く自己紹介します。

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WIXOSS公認織姫です!
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あれ? またどっと疲れが。

さて、今回の織姫vs彦星バトル生配信にて、
僕はミルルンを使用させていただきました。
実は4年前の七夕のとき、僕を表彰台まで導いたルリグはミルルンでした。
そんなわけで「配信で織姫vs彦星の勝負をやります!」と聞かされた時点で
僕はミルルンで戦う気満々で、おそらく当時のことを覚えている方には
使用ルリグが透けていたのではないでしょうか。

当時を知らない方でも、僕がウィクロスアカデミーにて
「スペル軸がめちゃくちゃ好き」と何度か自己紹介しているのを
覚えてくださってる方なら、新弾使用対戦では
ミルルンを使いそうだとピンと来ていたかもしれません。

そんなミルルンですが、使用したデッキレシピはこんな感じです。

新弾発売直前でこれからの環境がどういう変遷を辿るか判明しきっておらず、
まだまだ改良の余地はいくらかありそうですが、個人的にはなかなか
簡潔にまとまった構築になったんじゃないかと思ってます。
今回はこちらの構築について、構築経緯やデッキコンセプトからゲームメイク、
各カードの採用基準などについて解説させていただこうと思いますね。

構築の経緯

細かい変遷に興味がない方は「⑦構築経緯のまとめ」まで読み飛ばしてしまってください。

①構想

ミルルンを組んでみようとした際、最初に僕が思い描いたのは《白熱する黒白》《遊月・ルベライト》を点数要求の軸にした4ターン決着のデッキです。

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序盤は《蒼天 ヘケト》《コードアート ピルルク//メモリア》で後半に撃ちたい《白熱する黒白》をデッキ下に送りつつ、小刻みに手札破壊。

3ターン目に《遊月・ルベライト》でライフ調整とダメージソースを両立させつつ、ピース1枚目《RHAPSODY PARTY》などから《幻竜歌姫 オロチ》(と場合によっては《轟炎 フレイスロ団長》《コードオーダー エルドラ//メモリア》)を持ってきて相手のライフとエナを破壊。

4ターン目は2枚ドロー+《ミルルン・セツナ》のゲーム1能力による《白熱する黒白》2枚+《デス・ビーム・ディーヴァ》によって手札0枚からでもシグニ3面分+《Rev:アンコーリング》効果2回+《ミルルン・セツナ》の除去1回分の手札を作り出し、3エナ破壊+2面トラッシュ+リソースが余っていた場合にはさらに追加手札破壊を行なう。

この美しい流れにより4ターン目での勝利を狙うわけですね。

僕の前回のウィクロスアカデミーでも説明したとおり、ミルルンで3アドバンテージスペルを2回使えると非常に強力です。
《白熱する黒白》型は横に入れる《TROUBLE》まで含めてその条件を満たしており、なおかつコンボじみた動きも脳内想定ではすごく綺麗だったので、とりあえずこれを最初に組んでみました。

②封印

けれどかなり綺麗に見えたこの型、あきらかに放置できない問題点を抱えていました。

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《ゼノ・クラスタ》に弱すぎ問題です。

そもそも《遊月・ルベライト》《ミルルン・セツナ》の起動効果で都合3体ぶんのシグニをバニッシュしてしまうわけですから、《デス・ビーム・ディーヴァ》はそこで与えてしまったエナをなかったことにする程度の効力しか持っていないといえます。
最後のターンは《Rev:アンコーリング》2面で点数要求する以上《幻竜歌姫 オロチ》の追加もできないわけですから、そこで《ゼノ・クラスタ》を吐かれてしまうと割とそのターンぐらいは耐えられてしまうという試算が出てきたんですね。
そして、《遊月・ルベライト》でライフを削っている以上、フィニッシュ予定のターンで詰めが行なえないというのは致命的です。

また《白熱する黒白》を引きすぎてしまうとそのぶんだけ、(《白熱する黒白》を手打ちするためにエナを払う必要があるせいで《RANDOM BAD》などを撃つエナが減ってしまうため)後半の動きが弱まるという、1種類のスペルに依存してしまうゆえの問題点も浮上してきました。

これらを解決するには、デッキの積み込みの精度をさらに引き上げつつ5ターン目を迎えられる構築にする必要があります。
デッキパーツがただでさえ多くなってしまっていた上記の構築に、さらにもう1ターン分の動きを追加するにはデッキ調整の期間が足りないなと判断したため、一旦この型については塩漬けにすることに。
……おいしい漬物になって帰ってくるんだよ。

このあたりで、「ミルルンが組めねえ……」と、とある人に対して愚痴っていました。
彦星ことウルズさんです。
お前七夕以外の日も普通に会ってんじゃねえか。

③蓄積

こうして半日ほど考えた末の第一案は頓挫したわけですが、得られた成果もいくつかありました。

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ひとつは、なんだかんだ言えどゲーム1能力で使いたいスペルを《蒼天 ヘケト》などでデッキの下に送りながらゲームを組み立てていく動きはちゃんと強かったということ。
ときおり《白熱する黒白》のデッキ内残数が1枚になってしまうことはありましたが、それでも撃ちたいスペルを4枚投入しておけば1枚ぐらいはそこそこ安定してゲーム1能力の使用時に撃つことができました。
このことから、「《蒼天 ヘケト》+αを基盤にしたデッキ操作系の構築が強力なのは間違いない」「1種類のスペルを2回使うルートに依存しきってしまうと、ゲームプランの安定感が損なわれる」ことが判明します。

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もうひとつは、コストの重いスペルの取り扱いが思ったより難しいということ。
コストの重いスペルを手札から撃ってしまったせいで終盤の《RANDOM BAD》やミルルンのターン1起動能力が使い切れないという問題は結構大きいです。
最大限に点数要求をしたいなら相手の手札はすべて捨てるべきですし、全面要求ももちろん行なうべきなので、「エナを食いつぶして要求の機会を損失してしまう可能性はできるだけ排除したい」と考えました。

これらの成果を踏まえた結果……僕は第二の落とし穴にハマることとなります。

④転換

コストの重いスペルを使いたくなくなった僕が次に思いついたのが、《白日の轟雷》を採用した型です。
2コストのスペルを撃ちたくないなら2コストのスペルを入れなければええんや! という方向に発想を伸ばした結果、「3コストの発射専用スペルに1コストスペルをくっつける」という形でスペルを組み合わせてはどうかと思ったわけですね。

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《白日の轟雷》自体がデッキを回転させることもできるので、《コードオーダー エルドラ//メモリア》が狙ったシャドウをより付けやすいという点も魅力的。
1コストのスペルには《HAMELN STEP》もありますし、軽量スペルを増やすと《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》をダメージソースとして採用することもできます。
白のカードを入れてないのに《白日の轟雷》を撃つという形もスペルを十全に扱うミルルンらしいです。
この時点で「《コードオーダー エルドラ//メモリア》《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》」軸の今とかなり近い形が完成し、そして一人回しもしばらくは順調に回っていました。

ある時、とんでもない問題が発生するまでは。

⑤失敗

さて、ちょっと話が逸れるんですが、読者の方にとって、デッキに4枚入れたいカードはどういうカードでしょうか。
少なくとも僕にとって4枚というのは、「絶対に使いたい・いっぱいゲームに絡ませたい」という意図の採用枚数です。
青-赤黒のルリグ構成の場合ゲーム1能力で1回しか撃てない《白日の轟雷》は、4枚入れたくないカードになります。実際、一応試しでポリシーを曲げて4枚入れてみた一人回しでは、何度か序盤に2枚かさばってしまい、あまりの邪魔さに毎回思わず白目を剥きながら白日を歌い上げそうになっていました。
すなわち、《白日の轟雷》型にする際は3枚ぐらいが妥当ということになります。
さて、ここまで来たら、上記の”とんでもない問題”について勘のよい人は気付いたのではないでしょうか?

――そう。一人回し中に、《白日の轟雷》が3枚とも手札とライフに来てしまったんですね。

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撃つべき”アタリ”である3コストスペルを失ったミルルンは、それはもう悲惨です。
本来6枚分のアドバンテージが得られたはずのゲーム1能力で、1コストスペルたった2回分の合計4アドバンテージ。
アドバンテージ2枚分は星の彼方へ。
この問題を目の当たりにした瞬間、さっきまでかなり綺麗な選択肢に見えていた青-赤黒の《白日の轟雷》型が、「4枚入れれば序盤事故を」「3枚だけなら引き切り事故を」起こすという、大会中どこかで爆発しかねない時限爆弾であったことが発覚してしまったのです。

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また、要求が安定すると言いながら回してはいたのですが、「本当に3面要求を安定させるだけでいいのか?」という疑惑も沸いてきました。
一応《コードオーダー エルドラ//メモリア》でシャドウが付けられるといえど、場に並ぶパワーの最大値が10000ラインである「《コードオーダー エルドラ//メモリア》《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》」の構築は耐久力が高いとはいえません。
手札破壊しても相手からある程度の速度で点数要求されそうということを考えると、手札破壊+3面要求に加えてもうひとつ、こちらからのダメージを加速させる方法が欲しいように感じました。

⑥完成

その結果僕が目を付けたのが、しばらく前からピルルクでも使用している《コードハート Mデム》でした。

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ミルルンはラストターン直前ぐらいにリフレッシュに入ることが多く、《コードハート Mデム》を主軸にしてリフレッシュ前にスペルを大量除外してしまった場合、それはそれで最後の動きが鈍くなってしまいます。
(この段階に来るまでまったく《コードハート Mデム》を投入していなかったのも、このデメリットをちょっと重めに見ていたためです)
そのため大量投入はできませんでしたが、「高コストのスペルを撃たなくて済む構築にしよう!」という考え方から「高コストのスペルを撃ってもいい程度のエナが確保できるようにしよう!」へと方針を転換した結果、0コストで火力が出せるこのカードを少量入れてゲーム全体で1~2エナ程度の余裕が作れるならばそれでいいのではないか、という結論に至ったわけです。

また、このカードを加えたうえで「2+2コスト」でスペルを利用すると決めたことで、追加のゲームプランの組み込みにも成功します。

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それが、これら2枚のカードを活用したリフレッシュプランです。
《コードハート Mデム》《荘厳の絶火》で4~6枚ほど相手のデッキを落としたうえで《ウルトラスーパーヒーローズ》を使用すれば大体リフレッシュまで持ち込むことができ、また《ウルトラスーパーヒーローズ》の1エナというコストの軽さはエナ節約という新規の方針にばっちりフィットしていました。

この「《コードハート Mデム》で必要コストを軽量化」+「《ウルトラスーパーヒーローズ》《荘厳の絶火》からの軽量リフレッシュによる1点追加要求」というパッケージが比較的使いやすいうえに強力だったため、最終的にひとまずこれで対彦星決戦兵器が完成ということになりました。

⑦構築経緯のまとめ

デッキコンセプト・ゲームメイク

概要がわかれば回せるという方は「④デッキコンセプト・ゲームメイクのまとめ」まで読み飛ばしてしまってください。

①デッキコンセプト

手札破壊からのルリグアタック+デッキ落としによるリフレッシュで点数要求を加速させ、5ターン程度で殴り切るのを目的としたのが今回のミルルンです。
ルリグが除去効果を持っていることから「除去をルリグに任せつつ硬いシグニと手札破壊で点数を地道に取る」ような構築も可能ではあると思いますが、オールスター・キーセレクションとゲームをやってきた流れで僕は「3面要求をできるだけ安定させ続ける」ことを至上命題に置いてデッキを構築しているため、こういった点数要求重視の形となりました。

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ディーヴァセレクションでミルルンを使用する際のほかの手札破壊系スペル軸デッキとの差別化要素としては、ずばり《ミルルン・セツナ》本体が持つ圧倒的な対スペル軸性能が挙げられるでしょう。
相手がスペルを撃つたびに1リソースを奪い取れるうえ、こちらは一旦手札を枯らされても《ミルルン・セツナ》のゲーム1能力でリソースを作り直せるため、手札破壊ミラーにおいては大きなリソース差を相手に押し付けることが可能です。
スペル軸でなくても、青ルリグやチームうちゅうのはじまりなら《RANDOM BAD》、白単軸なら《オーバー・パシュート》といったようにスペルを使用する環境デッキはそれなりに多いため、意外とコスト課税は幅広い相手に効力を発揮します。
ここら辺は、オールスターミルルンが持つ対スペル軸性能をそのまま継承しているともいえるでしょう。

逆に、スペルを一切採用しないシグニ完全メインのデッキに対しては、大型手札破壊を持ちえるピルルクや行動封鎖性能を持つタマゴ・あやに少しばかり後れを取ってしまうかもしれません。
とはいえ、シグニに対しての抵抗力を持った《コードオーダー エルドラ//メモリア》というアタッカーの存在もあり、また獲得できるリソースの最大値でミルルンが勝っているという点もありますので、差があるといえどそれほど大きなものではないのではないでしょうか。

調整中にこれは苦手かもなと思った相手はパワーライン高めのデッキ相手で、これは《ウルトラスーパーヒーローズ》《荘厳の絶火》がどちらも12000までしか除去できないゆえの脆弱性です。

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ただ、ルリグ自体がバニッシュ能力持ちなため、うまくゲーム1能力でリソースを作ることさえできれば《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》《コードオーダー エルドラ//メモリア》などの合算マイナスも絡めて割となんとかなりそうかなと思います。

②ゲームメイク・3ターン目まで

場にシグニを並べていくだけのターンになります。
スペル軸のサガとしてデッキに入れられるシグニの総数はどうしても少なくなってしまい、また今回は重めのスペルが多いぶんピルルクなどのように《HAMELN STEP》で安定感を補強することもできません。
選り好みせず引いたシグニはすべて出していくことになるでしょう。

序盤に出せる地上火力は今回の構築だと《花代・桜》しかないため、特に後手の場合、できるだけ手札破壊を絡ませてルリグアタックを通していく意識を強く持つことが求められます。
細かい手札破壊は早期に行なえば早期に行なうだけゲームを通しての相手の選択肢が減ります。
グロウできるエナだけ残したら、あとは引いた《RANDOM BAD》にすべて回してしまいましょう。
《INVESTIGATE》《コードオーダー エルドラ//メモリア》が場にいない時に撃つと基本的にリソースを減らしてしまうので、場が並ばない時以外には撃ってはいけません。

レベル3以降でできる限り《コードオーダー エルドラ//メモリア》《コードハート Mデム》あるいは《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》を並べ続けたいので、《花代・蘭》は相手の後攻2ターン目あるいは先攻3ターン目ですぐグロウしてしまうのが望ましいです。

③ゲームメイク・3ターン目から

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上記の通りレベル3シグニを2枚並べつつ、《コードオーダー エルドラ//メモリア》《INVESTIGATE》《蒼天 ヘケト》を絡めてデッキボトムに《荘厳の絶火》《TROUBLE》を送り込んでいきましょう。

大体4ターン目あたりにはデッキの残り枚数が10枚前後になっているはずなので、そのタイミングで《ミルルン・セツナ》のゲーム1能力を使えばデッキボトムに固めた2コストスペルを確定で発射できます。

《荘厳の絶火》《ウルトラスーパーヒーローズ》で相手をリフレッシュまで持ち込めた場合、基本的にはこれらの効果のおかげで場が既に空いているため、駄目押しで《蒼魔 マノミン》《プリパラアイドル ファルル》によるフル手札破壊を絡めて殴りに行くことが(一人回しの体感だと)多いかなと思います。

詰めのターンには自分からリフレッシュに入り、《TROUBLE》から《コードオーダー エルドラ//メモリア》《INVESTIGATE》などを掘り起こすことで、蘇生バーストと踏んで嫌そうなレベル帯のシグニのライフバーストをケアできれば最高です。

エナ吐きが適当になっていると《コードオーダー エルドラ//メモリア》《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》がエナに置かれたままリフレッシュに入ってしまうことが往々にしてあるため、事前にスペルコストやルリグのターン1起動のコストにすることできちんとリフレッシュに巻き込むようにしましょう。
ディーヴァセレクションでは「一旦リフレッシュに入り、その後もデッキを回す」という構造をしたデッキが希少であり、この「リフレッシュ後の山を強くする」という方針は疎かになってしまいがちです。
手の平とかに「リフレッシュ後のデッキを強くしろ!」と油性ペンで書いて日常生活を送るようにしてください。

④デッキコンセプト・ゲームメイクのまとめ
  • 手札破壊とリフレッシュを絡めて5ターンぐらいで殴り切ることを目的にしたスペル軸の手札破壊系ミッドレンジ。
  • 序盤はできるだけ手札破壊でルリグアタックを通す意識を持ちながら引いたシグニを並べる。
  • 中盤以降は2コストスペルをデッキ下に送りながらデッキを10枚以下にしてスペルを確定発射。
  • 最後は自分もリフレッシュに入って最強の《コードオーダー エルドラ//メモリア》を作り上げてトドメ。

採用カードについて

センタールリグ評につきましては前回コラムに書きましたので省略させていただきます。

①アシストルリグ・ピース

《荘厳の絶火》を入れたいことから赤が確定、そこからリフレッシュを絡める構築を選択したため黒も確定。これら2色を使って一番良い選択肢は何だろうと考えた結果、アシストはこの2人になりました。

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まず花代についてですが、これは「《蒼魔 マノミン》《RANDOM BAD》系のデッキではアシストの片方にエナチャージ、片方に手札供給を置きたい」という個人的な好みが多分に影響しています。

序盤に《RANDOM BAD》《蒼魔 マノミン》の連射で大型手札破壊を決めることができた試合は、戦況がかなりこちら側へと傾くのは分かるでしょうか。
相手が《ゼノ・クラスタ》のない構築をだったならもうお祭り。
この序盤制圧展開、エナチャージのない組み合わせでは《RANDOM BAD》《蒼魔 マノミン》2枚や《蒼魔 スキュラ》というパターンしか発生しえません。
一方で、エナチャージがある場合だと《RANDOM BAD》2回のパターンが発生しえるぶん、より再現性が上がるんですね。
で、黒のレベル1アシストにはエナチャージできるものが存在しないので、自然とこの枠が《花代・桜》に決まりました。

レベル2アシストについてはよりコストの軽い《花代・柘榴》も選択肢ではあったのですが、ここを《花代・柘榴》にしてしまうとあまりにも相手の高パワーシグニが重くなりすぎるのではと感じ、今回は《花代・蘭》としました。

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片方を赤で埋めてしまうぶん、もう片方のアシストはレベル1で手札供給、レベル2で3面防御のできるアシストがベストです。
3面防御で候補となるのはデウス、マキナ、まほまほ、ナナシぐらいになりますが、まほまほはレベル1アシストで除去しかできず、デウスも赤シグニがいない構築では手札供給があまりにも弱いため、実質的に選択肢は《マキナウイングスラッシュ》《マキナリペア》《ナナシ・探索》《ナナシ・施錠》のふたつぐらいしかありませんでした。

この選択肢だとアドバンテージ効率的には《マキナウイングスラッシュ》に軍配が上がります。
ですが横が《花代・桜》であることを考えると、「レベル1バニッシュ+パワー5000バニッシュ」の組み合わせはどちらかの除去がうまく作動しないという展開が(特に後手の際に)起こりやすいため、安定性を取って今のところは《ナナシ・探索》《ナナシ・施錠》のアシストラインを採用することに。

それぞれにそれぞれのよさがあるので、環境次第で判断していきましょう。

どちらのレベル1アシストもそうですが、《蒼天 ヘケト》とかみ合わせることで嫌なカードがエナに落ちたりトラッシュに落ちたりする機会を回避しやすくなります。
手札に《ヘケト》を持っていたら必ず出してからグロウするようにしてください。

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《ウルトラスーパーヒーローズ》についてはゲームプランの項目で書いた通り「超軽量でリフレッシュルートを作れる火力ピース」という一言に尽きます。

《ゼノ・クラスタ》についてですが、少なくとも新弾が登場してしばらくは《幻竜歌姫 オロチ》《参上 緑姫》などのエナ破壊に対して強めに意識を割く必要がありそうなこと、これまでリソース搾取が得意ではなかった黒ルリグにも《ライク・ア・フレンズ》という手札破壊・エナ破壊の選択肢が登場したことなどを踏まえると、環境的な重要度が再び上がったのではないかと思います。

また、《ミルルン・セツナ》のゲーム1能力の前後でデッキ枚数をうまく調節したいため、細かくデッキを掘ることができるという点もミルルンとは好相性と言えるでしょう。
デッキ残り枚数10枚の時に《ミルルン・セツナ》のゲーム1効果から《TROUBLE》《荘厳の絶火》を使用し、その後《コードオーダー エルドラ//メモリア》を使うと残りデッキが3枚になります。ここに《ゼノ・クラスタ》を合わせ、デッキを1枚減らそうが3枚減らそうがターン開始時ドローも考慮すれば確実にリフレッシュに入れる、といったような使い方が、一人回し時点では頻出しました。

②メインデッキ

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上級ダメージソースシグニたち。
レベル3以降はこれらの中から2体を立ててゲームを進行できるのが理想ですが、一応《ミルルン・セツナ》のターン1起動効果という火力補助もあるので多少場が弱くても割となんとかなりはします。

《コードオーダー エルドラ//メモリア》《コードハート Mデム》はリソースを減らさない火力、《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》は実質的にエナ→手札の変換を行なう火力ですので、リソースをスペルのために使いたいこのデッキとは非常に好相性な火力になっています。

少なめのパワーマイナスでいい場面で《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》の1コストを使ってしまったり、《コードオーダー エルドラ//メモリア》を立てる場所を間違えて余計に除去コストをかけてしまったりで無駄にリソースを使うと、使った分だけ相手のリソースを奪える量が減ります。
リソースは丁寧に使うようにしましょう(こんなことを書いてる僕自身、七夕配信で立てる場所を間違えたような気がしなくもない)

たしか6月の配信でmaster氏も話していたと思いますが、《コードオーダー エルドラ//メモリア》は相手のライフバーストをケアする手段にもなりますので、最後は《蒼天 ヘケト》《INVESTIGATE》をフル活用してバーストをケアしに行きたいところです。
原子デウスには蘇生と《RANDOM BAD》を両方ケアできる《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》《コードオーダー エルドラ//メモリア》両立てを目指す、チームエクスには《コードライド トラックミキサ》が入っていることが多いので基本はレベル1シャドウを目指す、青白あやには《聖将姫 ゆきめ//メモリア》ケアのレベル3シャドウを目指すなど、あらかじめ相手が積んでいそうなライフバーストを覚えて運用できればベストですね。

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スペル軸を呼称するだけあり、デッキの約1/3がスペルとなっています。
サーチ手段のほぼないディーヴァセレクションでは本当は「強いカードは4枚」を基本にしたいところですが、コスト2のスペルは多すぎても少なすぎても問題になるため6枚前後ぐらいが許容範囲としては限界であり、それらを入れたら残りのスペルを入れる枠もこれくらいという結論になりました。

多少枚数が散ってしまっても《INVESTIGATE》《蒼天 ヘケト》である程度はドローが操作できるため、この枚数だから困るということにはあまりならないかと思います。
手札破壊の絶対量が足りない状況に遭遇する可能性を踏まえて《RANDOM BAD》はできれば4枚にしたいところではありますが。

《荘厳の絶火》は3枚だとすべて手札かライフに来てしまうこともありますが、ライフからめくれた赤を一番強く処理できるのが手打ち《荘厳の絶火》です。
そう機会は多くないといえど、引いてしまった時は最悪1回ぐらい手打ちすることも考えて動くようにしましょう。多少手札に《荘厳の絶火》をキープしておこうと、《ミルルン・セツナ》なり《蒼魔 マノミン》なりの効果でいつでも捨てることはできます。

《TROUBLE》はエナ破壊されない限り、毎試合1回ぐらいは手打ちするのでそのつもりで。

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序盤を支える下級シグニたちです。
《蒼天 ヘケト》《蒼魔 マノミン》の必要性に関してはここまでで十分語ったつもりなので、最新弾カード《コードアンチ マドカ//メモリア》について話しますと、このカードは手札破壊デッキの新たなメイン基板になるカードだと思ってます。
特にすごいのは対白軸。バウンスやトラッシュ送り、あるいはコスト課税などでこちらに動く隙を与えてこない相手に対し、無理矢理エナを作れるという点が非常に大きいです。

場合によっては《RANDOM BAD》と合わせて序盤の手札状況を改善したりもできますので、手札破壊にはとりあえず入れておけば無駄のないゲームメイクの立役者になってくれるでしょう。

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スペル軸としては事故率を低くするためにレベル2のシグニは採用枚数を減らしてレベル3とレベル1に分けるのがセオリーですが、今回は《コードオーダー エルドラ//メモリア》の下敷き役をデッキに入れたいため、必要最低限のレベル3とレベル1を積んだら、残りの枠で多少はレベル2シグニを採用する必要があると考えました。

アドバンテージ源となる《蒼将 ブルーノ》をまず採用し、《蒼将 ブルーノ》は引きすぎても弱いので残り1枚空いた枠で《プリパラアイドル ファルル》を投入。
1枚だけの採用となった《プリパラアイドル ファルル》ですが、デッキ内にプリパラシナジーがなくとも大きな《蒼魔 マノミン》ですので普通に強いです。
今回は入れていませんが《プリパラアイドル 緑風ふわり》もライフバーストのない《幻水 リュグツカ》として使えますし、特に青のプリパラアイドル達は単品でも充分に採用価値を持つシグニであるといえるでしょう。

総括

というわけで、七夕対戦に持ち込んだミルルンのデッキ内容はこのような形となりました。

「3面要求をできるだけ安定させ続けることを至上命題に置いてデッキを構築している」という話を途中でしたとおり、今回は中速のミッドレンジ構築にしました。
ですが、撃つスペルによってゲーム方針を変えられるのがミルルンの強みでもあります。
手打ちの機会を残すのであれば赤白を採用して《白日の轟雷》というのもやはり選択肢だと思いますし、白青黒などの色で《EXCHANGE》《リバース・リターン》《ゲット・ヴォルグ》などを絡めてリソースを奪いに奪う選択肢も残っています。おあつらえ向きに新弾では《ライク・ア・フレンズ》のような軽いリソース搾取ドリームピースも登場していますので、方針を変えればミルルンが見せる表情もまたガラリと変わるでしょう。

解説した僕が言うのもなんですが、”僕の言葉だけに惑わされずに”、自分だけのミルルンを組み上げてみてください。





あ、もちろんですけど、ミルルン以外のルリグも忘れないでくださいね。

タカラトミーモール