【バトル攻略コラム】
ウィクロスアカデミーキントキで攻め倒せ!センターエクスデッキ紹介
初めまして、ねへほもんと申します。
今回からスタートする攻略企画「ウィクロスアカデミー」にて
記事を執筆させていただくことになりました。
これから多様なウィクロスプレイヤーによる攻略記事を
月2回(今月は3回)お届けしますので、
お読みいただけますと幸いです。
始めに私の自己紹介をさせていただきます。代表的な実績を3つご紹介すると、
- 第3回世界大会(チーム戦)優勝
- ウィクロス攻略記事の執筆累計約400本
- 将棋アマ四段
です。
いろいろなところで記事を書かせていただいているため、
初めましてではない方も多いかもしれません。
個人的には記事の執筆数では
誰にも負けない自信とこだわりを持っているため、
今回新しい執筆の場を頂け、何よりトップバッターで
ご指名いただけたことは非常に光栄に思います。
記事の内容が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
自己紹介はこの位にして、記事の中身に移りましょう。
今回私からは先日発売したばかりの構築済みデッキ&ブースターパックから、
「D・X・M」のデッキをご紹介します。
公式サイトはさまざまな方がご覧になるため、
初心者の方にも扱いやすいようにということで、
センタールリグはエクスを選択しました。
デッキレシピはこちらです。
基本の動き(攻撃面)
エクスは除去力の高い赤ルリグらしく、毎ターン3面要求の高火力でダメージを通し、《TRIGGER OF VICTORY》の追加ダメージを絡めて速攻勝利を狙うのが基本の動き。
ゲームでやりたいことがはっきりしているので、初心者の方でも分かりやすく扱いやすいルリグです。
ただ個人的には、エクスの真の強みはむしろ高火力以外の幅が広い点だと思っています。エナ削り、手札補充、【ダブルクラッシュ】による超速攻と、多様な戦い方が可能であるため、十分に大会で優勝できるポテンシャルを秘めています。
分かりやすさと幅広さを兼ね備えていることから、初心者から競技層の方まで、どなたにでもお勧めできるルリグで、実際に大会でも数多くの方が使用されていると伺っています。
エクスを使ったことのない方はエクスの魅力を知る第一歩に、現役で使用されている方は改良のヒントとして、この記事がお役に立てれば幸いです。
まずは基本の動きとして、高火力を発揮するための攻めの動きからご紹介します。
2ターン目はアシストルリグの《マキナウィングスラッシュ》で1面空けつつ、《紅魔 ヘラ》や《轟音の炎球》で追加ダメージを狙います。この《マキナウィングスラッシュ》が非常に優秀で、自身で1面空けられることに加え、トラッシュからレベル1シグニを回収できるため、赤シグニを3体揃えやすくなり、《紅魔 ヘラ》の除去に繋げやすいです。
3ターン目以降はこちらのシグニが大車輪の活躍を見せます。
《紅将姫 キントキ》は2エナで【アサシン】が付けられ、正面にみんな大好き《聖天姫 アークゲイン》が立っていようと構わず1点通すことができます。これだけでも十分優秀ですが、さらに場に【ソウル】が存在するだけで、相手のエナを1枚削ることができます。
ディーセレは5ターン以内で決着するゲームが多く、【ソウル】は合計3回使用可能であることから、毎ターン1回ずつ使用する配分で進めれば、特に問題なく【ソウル】を確保できます。ハーモニーが付いており、アップ状態に出せる数に限りがありそうですが、エクスだと両アシストが黒であるため、問題なく2体出せるのも利点です。
《紅将姫 キントキ》は【アサシン】とエナ削りを同時にこなせ、できるなら8枚位採用したいレベルの主軸シグニですが、残念ながら4枚しか採用できません。しかし「D・X・M」はほかの点数要求手段や回収手段が充実しており、《紅将姫 キントキ》4枚でも物足りなさを感じさせない攻めが可能です。
まずは他の点数要求手段について。《エクス・スリー》のゲーム1起動で2点分、《エクス・ツー》を【ソウル】として付けることで1点分稼げます。
また、《紅将姫 キントキ》の隣に《羅輝石 アレキサンドライト》を立てると【アサシン】をコピーできます。《羅輝石 アレキサンドライト》はエナを削ることはできませんが、【アサシン】付与に黒エナを使わないため、黒カードの少ないエクスでは扱いやすいです。
次に回収手段について。
《マキナスマッシュ》《TRIGGER OF VICTORY》《デウスリカバリ》で計3枚回収できます。
各ターン《紅将姫 キントキ》を出す場合には、レベル3グロウ前に《マキナスマッシュ》へグロウして1枚回収、3、4ターン目に《TRIGGER OF VICTORY》で1枚回収、詰めのターンに《エクス・スリー》のゲーム1起動で《デウスリカバリ》を使用して1枚回収という配分がお勧めです。
基本の動きをまとめると、
「極力頻繁に《紅将姫 キントキ》を場に出しつつ、毎ターン3面要求する」
となります。単純な攻めですが、相手にとっては《紅将姫 キントキ》でエナを削られ、さらに【アサシン】というシグニをバニッシュしない手段で攻められることから、エナが不足しがちになり、簡単には受け切れません。
ここまで理解できれば、初心者の方でも十分勝利を狙える程度にセンターエクスを扱えるでしょう。この先はエクスをより幅広く、より強く戦えるように高めるためのヒントをご紹介します。
応用編(エナ削り)
エクスの可能性をより広げるための戦術、それは、「エナ削り」です。
深く考えずとも、《紅将姫 キントキ》を並べるだけである程度のエナは削れますが、さらにエナ削りを掘り下げることで、エクスの破壊力をより高めることができます。まずはエナ削りを掘り下げる重要性を知っていただくため、以下の例をご覧ください。
- エナを100枚から99枚に削る
- エナを2枚から1枚に削る
同じ1枚を削るとしても、どちらのほうが影響が大きいでしょうか?
後者ですよね。残り1エナまで削れてしまえば、例え相手にアシストルリグが残っていようと、グロウコストが足りずに攻撃が素通りする可能性が出てきます。相手のエナが減れば減るほど、さらにエナ削りを上積みすることの効果が大きくなるのです。そのために採用したのが、こちらのカードです。
《紅将姫 キントキ》2体の隣に立てると、一気にエナを3枚削ることができます。必要な時は《TRIGGER OF VICTORY》や《デウスリカバリ》で回収して使いましょう。
大きくエナを削れると、さらに大胆な攻めを行なうことも可能となります。
そう、大胆な攻めとは【ダブルクラッシュ】です。実戦経験を積む必要がありますが、相手のアシストルリグを読み、チャンスを見極め《コードアクセル ガルウィング》で一気に攻め込めるようになれば立派な上級者と言えるでしょう。
《コードアクセル ガルウィング》自体に打点を通す能力はありませんが、《エクス・ツー》で除去能力を付与することができます。
最後に、エナの量ではなく、質を下げる戦い方をご紹介します。エナの枚数という形では可視化できないぶん効果は把握しづらいですが、相手に応じてうまく使えればより戦いを優位に進められるシグニが居ます。それが《コードライド カモツ》です。
具体的な使い道は2つあります。
- 出現時能力で相手のエナの色を変える。例えば、エクスのミラーマッチで相手の黒エナを削ることで、《紅将姫 キントキ》の【アサシン】、《マキナスマッシュ》の回収、《デウスシールド》の追加防御を妨害できる。
- パワーが3000しかないため、相手のパワー5000以上のシグニにアタックを仕掛けることで、相手にエナを与えることなくダウンさせられる。
チラッと書きましたが、「ミラーマッチに勝つ」を意識することが、ウィクロスの勝率を高める1つのコツです。実際にミラーマッチで対戦する時の勝率が高まるのはもちろん、自然と「何をされたら自分のデッキは苦しいか?」を意識するようになるため、相手の対策にも屈しない、より洗練されたデッキレシピに仕上げるヒントを得られます。
上述の通り、エクスは分かりやすさと幅広さを兼ね備え、初心者から競技層の方までお勧めでき、実際に大会でも人気のルリグであるため、ミラーマッチを想定する練習台としては最適だと思います。
エクスに話を戻すと、《コードライド カモツ》は黒エナを削れるという意味で、特にミラーマッチで強力なシグニです。エクスは赤シグニが中心となる都合上、黒シグニは10枚少々しか採用されず、削られると《紅将姫 キントキ》の【アサシン】が使えない事態は十分に起こり得ます。
《小装 イワトオシ》と異なり、《小装 エケザクス》のような2色エナも削れる点でも《コードライド カモツ》は優れています。
また、「パワー3000」という値もミラーマッチには適しています。エクスは《紅魔 ヘラ》や《紅将 ランスロット》が序盤の除去手段の中心で、パワーが5000に達せずともあまり問題にならず、むしろ相手のパワー5000以上のシグニにアタックを仕掛けることで、相手にエナを与えることなくダウンさせられるという選択肢が生じます。
また、「黒エナを削る」という対策が分かると、自分のデッキの改良案も見えてきます。ご紹介したレシピでは、《中装 サンセツコン》や《小装 イペタム》を採用し、黒シグニの枚数を増やしています。黒シグニを増やしておくと、《ゼノ・クラスタ》の3エナチャージで黒エナが落ちる確率が上がり、《デウスシールド》の追加防御が使いやすくなるという利点もあります。基本は《エクス・スリー》のゲーム1起動で除外される役割の《ゼノ・クラスタ》ですが、ミラーマッチでは防御手段として活躍する場合もあります。
説明が込み入ってきたため最後に整理すると、
エクスは人気ルリグなので、ミラーマッチを想定する練習台として最適
↓
《紅将姫 キントキ》がエクスの主軸であるため、対策できると優位に立ちやすい
↓
一案として、《コードライド カモツ》で黒エナを削るという対策がある
↓
相手も黒エナを狙ってくる可能性があるため、事前に黒いカードを多く採用しておく
という流れです。
「D・X・M」を超えたエクスの可能性
初心者の方にも扱いやすいルリグと言いつつ、解説熱が高まると話が難しくなってしまいましたね。
最後は息抜きとして、まったく異なる構築の可能性をご紹介します。具体的には、チーム「D・X・M」を崩し、「白」要素を追加することで、より「エナ削り」の要素を強化するというものです。
エクスはチーム「D・X・M」にこだわる必要性が低く、使えないのは《TRIGGER OF VICTORY》と《コードアクセル ガルウィング》のエナ削り程度です。
《TRIGGER OF VICTORY》の1点クラッシュを使えないのは一見大きそうですが、ゲーム1起動でピースを1枚除外する分、他ルリグに比べるとピースの重要性は高くありません。一方で「白」要素を追加すると、以下のカードを採用することができます。
- 《【アシスト】アンジュ レベル1’》
- 《【アシスト】アンジュ レベル2》
- 《GO TO the TOP!》
- 《コードメイズ トトリサ》
- 《聖天姫 エクシア》
- 《羅星姫 ホウオーザ》
アンジュのトラッシュ送りで相手にエナを与えず、更に《GO TO the TOP!》や《羅星姫 ホウオーザ》でエナを削れます。
防御のアシストルリグが減ってしまいますが、相手はエナが減ると攻撃面でも苦労することになるため、相手によっては《聖天姫 エクシア》を立てるだけでこちらにダメージが通らない展開が狙えます。
センターエクス、アシストアンジュまでは確定として、残り1枠は自由です。
従前通り黒ルリグを採用し、《紅将姫 キントキ》で【アサシン】&エナ削りを狙うのは当然有力です。
アキノが全面シャドウで盤面を固めた場合に対し、《凶魔姫 エレシュキガル》で盤面を一掃できるのも利点です。
一方で、チームを崩す自由度を最大限に活かすなら、「赤・白・白」という構成も有力です。
《ホワイトヘブン》が採用できるようになるため、《エクス・ツー》の【ソウル】や《エクス・スリー》のゲーム1起動と合わせるとルリグデッキだけで盤面除去が事足ります。結果、《紅将姫 ノブナガ》《羅輝石 アレキサンドライト》等で【ダブルクラッシュ】を通す、《羅星姫 ホウオーザ》でエナを削る、《聖天姫 エクシア》で盤面を固めるといった形でシグニの選択肢が広がります。
白入りエクスは防御のアシストルリグが少ないぶん、エナ削りで相手の攻め手を削るか、タイミングよくダブルクラッシュを通す必要があり、チーム「D・X・M」より難易度は上がりますが、構築の自由度は高く面白いため、チーム「D・X・M」に慣れた時のステップアップとして考えてみてください。
今回の私の記事は以上となります。本日同時に公開されたウルシハさんの記事では、ほかのルリグをご紹介されていますし、今後もさまざまな記事が更新される予定ですので、そちらもぜひご覧ください。
少々長くなりましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました。また、次の機会でお会いしましょう!