RISE OF THE FLOODBORN フラッドボーンの渾沌

驚異とインクの大波が浴びせかかる!

思いもよらない潮目の変化は、
深刻な脅威と未知の可能性をもたらす。

ヴェンチュロは頭を抱えた。ソフトウェアを理解するのは簡単だったし、回路なんてもっと簡単だった。だが、「幸運すぎて確率の法則すら変えてしまうコイン」だって?
広々としたロルカナの殿堂で、青っぽい球体の中に「10セント」と刻まれた輝く硬貨が浮遊していた。それはどこか上方からの明かりに照らされていたが、内側からも発光しているように見える。それも謎の1つのピースだった。ヴェンチュロは、そのコインは高度に発達した科学技術の産物なので魔法と見分けがつかないだけなのだ、と考えた。どういう仕組みなのか解明しなければ。

「これが論理的難問であると考えているのなら、相棒、合理的解釈を試みてみようじゃないか」

イルミニアが振り返ると、殿堂の反対側で、ネズミの探偵バジルのグリマーが大きな虫眼鏡で何かを調べているのが見えた。

「シュメールのタリスマン」バジルは続けた。「これもまた調査すべき秘宝の一つだ。僕の勘が正しければ、悪しき者の手には決して渡してはならない代物だ」

ヴェンチュロはうなずいてメモを走り書きした。だがその字はいつも以上に崩れて、自分でも読めなかった。彼はペンを振り、それからメモ帳を目の高さまで持ち上げた。
メモ帳が震えている。いや、何もかもが。

「あー、バジル…」ヴェンチュロが声を上げた。

「このタリスマンに電気的な仕掛けはないよ、それが君の知りたい点ならね。もしかすると、切子面の形状が周囲の重力場の変動を増幅し――」

バジルが推論を話し終わる前に、ロルカナの殿堂の離れた側の出入口から大量のインクが…各色混ざり合ったインクの奔流がどっと押し寄せ、探偵めがけて襲いかかった。

「バジル!」

ネズミの探偵がインクの大波に飲まれた次の瞬間、まばゆい光が渦を巻いた。バジルの茶色のジャケットは鮮やかな青に変わっていて、その背後には突然、大きなプロペラを備えた歯車だらけのからくり装置が出現していた。バジルはその機械にくくりつけられており、両手で操縦桿のようなものを握っていた。

バジルは目を細めると、操作を試みた。空中に浮かび上がったバジルは「ハハッ!」と歓声を上げた。「これは驚きだ」そう言うと、偉大なネズミの探偵は飛び去って行った。

ロルカナの殿堂のあちこちで叫び声と笑い声が上がる。ヴェンチュロの目の前で、シンデレラのグリマーが変化し始めた自分に驚いて息を呑む。しかしその結果を見る前に、ヴェンチュロはインクの大波を浴びて倒れ込んだ。インクの急流は彼を――展示されていた数多くのロアとともに――ロルカナの殿堂の外へ、そして広々とした廊下に沿って押し流していく。ヴェンチュロはつかまれる何かを求めて周り中を見たが、何も見つからない。代わりに目にしたのはギョッとする光景だった。大イルミナの外壁があるはずの場所に巨大な穴がぽっかりと口を開けており、そこからは遥か眼下の広大なインクランドが見えていた。

ヴェンチュロのロルカナでの思い出が走馬灯のように駆け巡った――初めてグリマーをインクキャストした瞬間、驚きのガジェットを発見した日、ヒーローやヴィランズたちと肩を並べた日々。ああ、シャンザイにお別れのあいさつが言えたらよかったのに…

「マーティン!」ヴェンチュロは叫んだ。

少し先にある戸口から、彼の友だちが身を乗り出して、インクの川の中の、ヴェンチュロには見えない何かに手を伸ばしていた。

「マーティン!」ヴェンチュロはさらに大きな声で叫んだ。

ミュージシャンはヴェンチュロに気づいて目を見開くと、轟々たるインクの流れよりも大声で「つかまれ!」と呼びかけた。彼はさらに身を乗り出し、ヴェンチュロのシャツをつかむと、唸り声を上げて床の上に引き上げる。そのままの勢いで、二人は足をもつれさせながら、近くのバルコニーの欄干にもたれ込んだ。

二人は、大イルミナからインクとロアの滝がインクランドへ降り注いでいるのを見つめていた。そこへヴェンチュロが聞き慣れたブーツの足音が響き、シャンザイがバルコニーの二人と合流する。三人とも、目の前の光景に言葉も出なかった。

ヴェンチュロには何が起こったのかも、このインクの洪水がいつまで続くのかもわからない。だが一つだけ明らかなことがある。数多くの秘宝が、眼下の大地のあちらこちらに散らばった。悪人の手に落ちる前に、できるだけ多く回収しなければならない。それに、あのコインの仕組みも解明しなければならないのだから。

フラッドボーンの
グリマーとは?

大イルミナが大爆発に襲われた時、近くのインクキャストの作業場が激しく揺らされた結果、すべての色が混ざり合った不安定な魔法のインクが奔流となって、大イルミナの回廊を駆け巡った。この渾沌とした混合インクが、何も知らずに過ごしていたストーリーボーンやドリームボーンのグリマーたちに浴びせかけられた時、彼らには変化が起こった。

ヒーローのグリマーはヒーローのままだし、ヴィランズは相変わらず悪いやつらだ。だけど彼らは予想外のパワーを注ぎ込まれたことで…どこか違った存在に変わったんだ。

ある者は年を取った。

ある者は年を取った。

ある者はより賢くなった(少なくとも、本人はそう思ってる)。

ある者はより賢くなった(少なくとも、本人はそう思ってる)。

ある者はさらなる閃きを得た。

ある者はさらなる閃きを得た。

ある者はさらにファビュラスになった。

ある者はさらにファビュラスになった。

ある者は新たな高みへ到達した。

ある者は新たな高みへ到達した。

そしてある者は新たなギフトに手を伸ばした。

そしてある者は新たなギフトに手を伸ばした。

ある者は年を取った。

ある者は年を取った。

ある者はより賢くなった(少なくとも、本人はそう思ってる)。

ある者はより賢くなった(少なくとも、本人はそう思ってる)。

ある者はさらなる閃きを得た。

ある者はさらなる閃きを得た。

ある者はさらにファビュラスになった。

ある者はさらにファビュラスになった。

ある者は新たな高みへ到達した。

ある者は新たな高みへ到達した。

そしてある者は新たなギフトに手を伸ばした。

そしてある者は新たなギフトに手を伸ばした。

ある者は年を取った。

ある者は年を取った。

ある者はより賢くなった(少なくとも、本人はそう思ってる)。

ある者はより賢くなった(少なくとも、本人はそう思ってる)。

ある者はさらなる閃きを得た。

ある者はさらなる閃きを得た。

ある者はさらにファビュラスになった。

ある者はさらにファビュラスになった。

ある者は新たな高みへ到達した。

ある者は新たな高みへ到達した。

そしてある者は新たなギフトに手を伸ばした。

そしてある者は新たなギフトに手を伸ばした。

どんな変化をするかは予測不能だけど、いつだってまちがいなくエキサイティングなんだ。だからこそ、ロルカナの世界を冒険する時は油断は禁物なんだ――他のイルミニアのグリマーが突然変身して、予測不能なパワーを使ってくるかもしれないからね!

だけど一つだけ確実なことがある。強力な渾沌の力を得たフラッドボーンたちは、クエストに挑む準備ができてるってことだ。

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