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project story 02

商品の闘争本能を取り戻せ。

BEYBLADE X 世代交代

「バトルホビー」として「対決」という闘争本能を駆り立てるベイブレード。その誕生から20年を超え、今まで3世代にわたり世界中で遊ばれてきた。そのような中で登場した第4世代目「BEYBLADE X」は、過去シリーズ同様に世界中で遊ばれていくことが期待されていたが、それは言葉で言うほど簡単なことではなかった。

M.M.

2011年入社

キャラクタービジネス本部
グローバルベイブレード事業室
グローバルベイブレード事業部
企画開発課

新入社員の時からベイブレードの販促・営業に携わり、現在は企画開発を担当。第2世代から現在の第4世代までずっと携わり続ける数少ない社員の一人。

Y.I.

2016年入社

グローバルライセンシング

現在、ベイブレード部門でグローバルライセンシングチームに所属し、海外マーケティングやメディアプレイスメントなどを担当している。

K.S.

2017年入社

キャラクタービジネス本部
グローバルベイブレード事業室
グローバルベイブレード事業部
マーケティング課

営業を1年経験した後、2年目からマーケティング業務へ。ベイブレードのマーケティング戦略全般とプロモーション実務には第3世代の後半から携わる。

グローバル視点が世界をもっとおもしろくする。

1999年に誕生したベイブレード。その第4世代にあたる「BEYBLADE X」には、過去3世代を超えるという使命が託されていた。世界中で展開されるベイブレードをグローバル基準で再定義し、統一することで、ブランドイメージを世界レベルへと進化させる――それが「BEYBLADE X」に課された挑戦だった。

M.M.
1999年の初代は、もう本当にシンプルにコマをぶつけ合って、飛び出したら負けみたいな形の、ベーゴマを基礎にしておもちゃに編集し直したようなものからスタートしました。第2世代は素材が金属に変わって激しさが増し、バトルホビーという遊びに昇華。第3世代はダメージが蓄積して最後にバラバラになるというギミックが加わって。第4世代にあたるBEYBLADE Xはその全てが詰め込まれた集大成に近い進化を遂げています。
Y.I.
今までは日本と海外で使われている素材やデザインが違っていました。BEYBLADE Xは、それを統一した一つの商品にするというのが大きなコンセプトの一つなので、名前をどうするかとか、海外でどういう風に売れるのかといった開発の根本的なところから一緒に連携しながらスタートしました。商品もロゴも同じで、ブランディングはもちろん必要に応じてローカライズはしますが、なるべく統一していく方向性で実施しています。
K.S.
BEYBLADE Xは、新しく「GEAR SPORTS(ギアスポーツ)」というようにスポーツと定義して、展開しているんですけど、それをグローバルで統一して展開するのはベイブレードの歴史の中でも初めての試みです。ですので、今自分たちは大きなチャレンジをしている状態になります。

究極は、自分たちがグッとくるか。

直接的な競合がいるわけではなく、唯一無二の商品。孤高の商品ということは、裏返せば、他の商品と比較してその上を行けばいい、という判断基準になる相手がいないということでもある。世界中の人々の感情を動かせるか、感動させられるか。それが基準になるからこそ、まず自分たちがグッとくるかどうかを大切にする。

M.M.
形や色がかっこいいと思う感覚は国によって違います。日本だともう昔からドラゴンがバーンってなってたらかっこいいよとか、当たり前のように口にすることが、海外だと違う印象に捉えられることもあります。そういった感覚を日々アップデートしながら、共通で売れるものを目指しているので、過去の世代の開発に比べるとすごく苦労していて、難しいところです。
K.S.
まず自分たちが「かっこいい」とか「これがすごくいい」と思うことをけっこう大切にしているので、「このデザインかっこいいでしょ!」という提案を見て「いいね!」ってなったり、「ここはこうしたほうがいいんじゃない?」みたいな会話を繰り返してデザインを決めてますね。グローバル市場を意識していますが、根本的な部分では我々の感性もすごく大事にしています。
M.M.
究極、グッとくるかどうか。理詰めで、今までウケた要素とか海外でもこういうのはウケるよといったデザインを詰め込んだものでも、なんかグッとこない時も結構あります。モノづくりにおいて現場の裁量は大きくやりがいもあるのですが、そこのハードルを越えるのに苦労しますね(笑)。
K.S.
ブランドを守っていくためにも、一つひとつのベイブレードに対して、つくり手たちが感動できるものなのかは大切だと思いますね。唯一無二の商品なので、他と比較するのではなく、モノ本体の力でユーザーを感動させられるかどうかが決まってくるので。

見えない25年に支えられて。

長年続くブランドだからこそ、リニューアルには苦労もあった。だが長年続くブランドだからこそ、リニューアルを歓迎してくれる人々もたくさんいた。これまで先輩方が培い、脈々と受け継がれてきた見えない資産が、新たなベイブレードの門出へと向かう自分たちの背中を押してくれた。

Y.I.
25年間、海外でも売れ続けているブランドなので、商談すると「小さい時に自分も遊んでた」とか「自分の子どもが遊んでた」とか、それぞれの国の人たちが、それぞれの思い出を持っていることが多いんです。だからすごくポジティブな反応からスタートできるところがブランドとして魅力的ですね。メディアプレイスメントでアニメをどこのテレビ局で放映してもらうかという商談の時にも、担当者がベイブレードのファンだったことがきっかけで、放映が決まった国もあるんですよ。
K.S.
プロモーションビデオを撮影する時に、外国人の俳優さんを起用したんですけど、「僕もドラグーン持ってたよ!」って昔のベイブレードの思い出を話されてて、ほんとに世界中で流行ってたんだなっていうのを日本にいるのに感じたくらいでした。世界中の人たちに影響を与えてきた先輩方はすごいなと思いました。
Y.I.
実は商談するまで自分も、海外でも大きな市場があるということは知りながらも、海外の方が実際にどうブランドを捉えているかという感覚までは持っていなかったんです。実際に話してみて初めて、本当にグローバルに流行っているブランドなんだなというのを肌で感じます。
M.M.
第4世代のBEYBLADE Xは、「エクストリームダッシュ」というギミックがメインなんですよ。最初のお披露目は記者やファンの方を招待した発表会だったのですが、このギミックへの反応が非常によかったんです。25年続くブランドなので、招待したファンの方々はもちろん、発表会のMCや関係者にもベイブレード経験者がたくさんいたのですが、全員が「すごい!」「おもしろそう!」と感動してくれたのがうれしかったですね。アニメや漫画も始まった現在では小学生などの新しい世代にも楽しんでもらえていて。 みんなで喧々諤々と議論してきましたが、25年間の歴史の中でちゃんと第4世代にアップデートできたんだな、と実感しました。

ブランドを成長させようとする時、自身も成長する。

誕生から25年。代替わりのたびに最高傑作を塗り替えてきたベイブレードへの期待は、想像以上に大きい。時にそれはプレッシャーとなり、重くのしかかる。それでもまた知恵を絞り、新たなチャレンジをし、期待に応えようとする。そのサイクルだけが、新たな歴史を開く道なのだと知っているから。

Y.I.
BEYBLADE Xから、私が所属しているグローバルライセンシング部ができて、マーケティング、ライセンシング、メディアプレスメントを全部自分たちでやろう、ということになりました。今までやっていなかった海外のマーケティング、ライセンシング、メディアとの交渉を自分たちも積極的に関わることになり、今まで取り組んでいなかった自社のIP(知的財産)の海外展開を、自分の足で切り開いていくことで、国ごとに異なる市場の肌感覚や市場の構造を自分の目で見て、吸収できるところがすごく成長につながりましたし、会社としても新しい試みになっていると思います。
K.S.
ベイブレードのような大きいコンテンツで、新たにブランディングを行い、マーケティング戦略を考えたのは、自分にとって初めての経験でした。また、ベイブレードの新たなブランドイメージを広げていくために、他業界とコラボをすることが増えたのですが、そのたびに他業界と触れ合うことができ自分の知見を広げることができましたね。
M.M.
私はもう10年以上ベイブレードに携わっていて、ブランドも25年続いているので、色々ノウハウも溜まっている反面、過去を超えなきゃいけないというジレンマも毎年重くなっていくというか、どんどん肥えていくお客様の目を驚かせる斬新なものとかおもしろいものを日々生み出す苦労は年々重くなっていってるなと感じます。もちろんそれを乗り越えた時の喜びも大きくなっていますが。 ベイブレードは毎世代、毎世代、その時々のベストパフォーマンスを出して生み出されています。毎回、もうこれ以上はないっていう気持ちで最高傑作を出しているので、仮に第5世代があるとしたらどうしたらいいんだろうって思うくらい(笑)。新人もベテランも、常に新しい課題にチャレンジし続けていて、成長し続けられる現場だなと常々思います。